東京大学 ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構 量子イノベーション協創センター

2017年 10月号 No.121

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1【活動報告】●10月4日に第10回PIセミナーを開催しました
2【活動報告】●9月26日に機構運営委員会を開催しました
3【特論情報】●11月16日にNEC筑波研で企業集中講義が開催されます
4【人事情報】●10月1日付で張特任助教が着任しました
5【受賞情報】●ZHANGさん(平川研)、山本先生(樽茶研)がそれぞれ受賞しました
6【先端融合】●11月10日に「先端融合シンポ」(文科省主催)が開催されます
7【メディア情報】●機構関係者に関する掲載記事を紹介します
8【新刊情報】●野村先生が分担執筆の新刊を紹介します
9【会議紹介】●関連会議・行事を紹介します
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☆★☆記事内容★☆★
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1【活動報告?】●10月4日に第10回PIセミナーを開催しました
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★機構は10月4日(水)に生産技術研究所An棟大会議室で「第10回フォトニクス・イ ノベーション(PI)セミナー」を開催しました。「光集積回路の基礎と最新技術」を テーマに、横浜国立大学の國分泰雄教授および当機構の太田泰友特任准教授を講師 に、光集積回路の基礎から最新の先端技術動向までチュートリアル講演が行われ、そ れぞれ講演後には熱心な質疑も繰り広げられました。

 長年、光導波路および微小光学研究を続けられてきた國分教授は「導波路型光機能 デバイスの基本原理と集積化」と題して、主に導波路型波長フィルターについての解 説講演を行いました。その中で、アレイ型導波路グレーティング(AWG)やマイクロ リング共振器、マッハツェンダー干渉フィルターを取り上げ、それらの偏光依存性や 温度依存性などの解説、とくに積層型マイクロリング共振器の集積優位性などについ ても説明がありました。またシリコンフォトニクスの動向についてもOFC2017の会場 雰囲気を含め、大きなトピックスになっているといった話題の報告もありました。

 次いで機構の太田特任准教授が、「固体共振器量子電気力学の基礎と超低消費電力 光源への展開」とした講演タイトルで、情報処理のボトルネックになっている発熱の 抑制と高速動作という相反する性能を同時に満たすためのデバイス物理について、基 礎から最近の研究に至るまで解説がありました。また、最近の成果として、無閾値ナ ノレーザーの実現を取り上げ、その極限的な性質について解説がありました。会場か らも無閾値についての質問などが寄せられるなど、関心の高さをうかがわせました。

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2【活動報告?】●9月26日に機構運営委員会を開催しました
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★機構は9月26日(火)に東京大学本郷キャンパス・工学部列品館1階応接室で平成29 年度機運営委員会を開催しました。同委員会には、大学側から荒川泰彦機構長、樽茶 清悟副機構長、藤井輝夫生産技術研究所長、大久保達也工学系研究科長、神崎亮平先 端科学技術研究センター所長、今井浩情報理工学系研究科教授が、協働機関側から、 種谷元隆シャープ(株)研究開発事業本部長、江村克己日本電気(株)取締役執行役 員常務 CTO、鈴木教洋(株)日立製作所執行役常務 CTO兼研究開発グループ長(委任 状出席)、山本剛之(株)富士通研究所シニアディレクター(矢野映取締役の代理出 席)、武政敬三(株)QDレーザ事業部長(菅原充代表取締役社長の代理出席)が出席 し、荒川機構長からこれまでの活動報告並びに今後の機構活動の方向性についての報 告があり、産学の委員相互による意見交換を深めました。

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3【特論情報】●11月16日にNEC筑波研で企業集中講義が開催されます
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★工学系研究科及び理学系研究科共通科目に機構が開講している「ナノ量子情報エレ クトロニクス特論」の今年度3回目の企業集中講義が11月16日(木)にNECの筑波研究 所(茨城県つくば市)で開催されます。

 同社の研究開発および筑波研究所にあるI o Tデバイス研究所の研究内容などに関 する講義のほか、量子ドット赤外センサーやナノブリッジデバイス、ナノカーボン技 術など、企業における研究開発の実例などについても見学する予定です。当日は、つ くばエキスプレス(TX)のつくば駅近くに午後13時20分までに集合し、バスでNEC筑 波研究所に移動し、13時40分から企業講義を開始する予定です。

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4【人事情報】●10月1日付で張特任助教が着任しました
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★10月1日(日)付で張奉鎔(Bongyong Jang)特任助教が着任しました。

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5【受賞情報】●Zhangさん(平川研)、山本先生(樽茶研)がそれぞれ受賞しました
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★平川研究室の張亜(Ya Zhang)特任助教がシンガポールで開催された「14th International Conference on Intersubband Transitions in Quantum Wells (ITQW2017)」で、9月15日(金)にBest Poster Awardを受賞しました。授賞タイトル は“Intersublevel Transitions in Zero-Dimensional Nanomaterials Probed by Terahertz Photocurrent Spectroscopy”です。

 ↓↓↓詳しくは↓↓↓
 https://www.itqw2017.com/

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★工学系研究科附属量子相エレクトロニクス研究センターの山本倫久特任准教授がミ レニアム・サイエンス・フォーラム(会長川合真紀自然科学研究機構分子科学研究所 長)選定の「第19回(2017年度)サー・マーティン・ウッド賞」を受賞することにな りました。授賞研究題目は“半導体ナノ構造における量子位相の検出と制御”です。 授賞式と山本特任准教授の受賞記念講演は11月10日(金)に東京・半蔵門の英国大使 館内で開催される第20回ミレニアム・サイエンス・フォーラムで行われます。

 ↓↓↓詳しくは↓↓↓
 http://www.msforum.jp/

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6【先端融合】●11月10日に「先端融合シンポ」(文科省主催)が開催されます
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★文部科学省主催による「先端融合領域イノベーション創出拠点形成プログラムシン ポジウム」が11月10日(金)10時から、東京・京橋の東京コンベンションホールで開 催されます。テーマが「先端融合プログラムの10年、そしてこれからのイノベーショ ン創出」で、平成18年度から始まった同プログラムによる先端融合拠点の形成と、イ ノベーション創出を図る趣旨に沿って、基調講演およびパネルディスカッション1、 2、3部の構成で行われ、同プログラム実施後の展望などに焦点を当て広く討論する予 定です。

 ↓↓↓詳しくは↓↓↓
 http://www.jst.go.jp/shincho/sympo/2017/sentanyugo.html

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7【メディア情報】●機構関係者に関する掲載記事を紹介します
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★荒川泰彦教授がプロジェクトリーダーを務めるNEDOプロジェクト「超低消費電力型 光エレクトロニクス実装システム技術開発」の一環として、光電子融合基盤技術研究 所(PETRA)と富士通が従来の約2倍となる世界最高伝送密度でデータ伝送できるシリ コンフォトニクス光送受信器および高速・省電力の光変調伝送技術を開発した成果が 報道されました。開発したシリコンフォトニクス光送受信器は、1cm2のシリコンチッ プ上に25Gbps 、16チャンネルの光送受信器を集積し、従来の約2倍となる 400Gbps/cm2の世界最高伝送密度を実現しました。また、これら光送受信器をさらに 高速化するため、従来比40%減と1Gbps当たり1.6mWの低消費電力ながら1チャンネル当 たり56Gbpsの高速光信号を発生するPAM4光送信技術も同時に開発しました。これら成 果は9月17日(日)からスウェーデンのイェーテボリで開催された国際会議 「ECOC2017」で発表されました。

   ↓↓↓詳しくは(プレスリリース)↓↓↓
 http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100839.html

 ◎化学工業日報 9月20日付10面 世界最高の伝送密度
                 富士通など光送受信技術
 ◎電子デバイス産業新聞 9月28日付2面 PETRAと富士通
             伝送密度で世界最高 シリコンフォト送受信器

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★日本経済新聞の科学技術面の連載記事「AIを支える技術」の中で、古澤明教授らが 9月に報道発表した光量子コンピュータ—技術が紹介されています。“AIを支える技 術”として、連載記事?で超高速無線通信、同?で量子コンピューターを扱い、AIの 処理に欠かせないデータの超高速伝送、超高速計算に向けたそれぞれの研究開発の現 状について特集されています。
 ◎日本経済新聞 10月 2日9面 AI支えるテクノロジー ? 量子コンピューター
                10億通りの計算、1回で

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8【新刊情報】●野村先生が分担執筆の新刊を紹介します
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★野村政宏准教授が分担執筆している「フォノンエンジニアリング 〜マイクロ・ナ ノスケールの次世代熱制御技術〜」が(株)エヌ・ティー・エスから9月に刊行され ました。デバイス革新に欠かせない次世代の熱制御技術に関する材料開発から熱計 測・シミュレーション、期待される応用研究の取組みまで網羅したもので、野村先生 は、第1章材料・機能の第2節フォノンエンジニアリングによるナノ加工シリコン熱電 変換材料開発の項を担当しました。B5判、280ページ、税抜き価格35,000円。

 ↓↓↓詳しくは↓↓↓
 http://www.nts-book.co.jp/item/detail/summary/buturi/20170900_107.html

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9【会議紹介】●関連会議・行事を紹介します
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★2018年1月15日(月)−17日(水)「The 2nd CEMS International Symposium on Dynamics in Artificial Quantum Systems (DAQS2018)」(@ENEOS Hall, Research Center for Advanced Science and Technology (RCAST), The University of Tokyo, 4-6-1 Komaba, Meguro-ku, Tokyo)
 https://www.cems.riken.jp/2018daqs/

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★1月25日(水)−27日(金)「6th International Conference on Photonics, Optics and Laser Technology(Photoptics2018)」(@Vila Gale Santa Cruz hotel, Funchal, Madeira, Portugal)
 http://www.photoptics.org/

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★2月11日(日)−15日(木)「International Solid-State Circuits Conference 2018(ISSCC2018)」(@San Francisco Marriott Marquis, 780 Mission Street, San Francisco, USA)
 http://isscc.org

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■【編集後記】長雨が続いた後の晴れ間に、気も晴れる思いを久しぶりに味わうこと ができました。今号の3項目にある特論情報の「ナノ量子情報エレクトロニクス特 論」を実施してからすでに10年以上たち、今年11年目に入りました。厳密にカウント したわけではありませんが、すでに約1000名を超える院生が受講したことになりま す。この特論では、大学における座学と同時に、年4回(夏、冬学期各2回)の企業集 中講義が組み込まれています。ご協力いただいている機構の協働機関企業4社も、そ れぞれその4分の1位に相当する学生を受け入れていたことになります。産学連携によ る人材育成の典型といえるかもしれません。博士、修士などの学位取得者の育成は大 学の大きな役割の一つですが、最近は企業も含め、こうした人材育成に関わりを持つ ことが、長い意味で、広い見識を持つ学生の育成に寄与するとあって、インターン シップなどに積極性を見せています。特論講義の企業集中講義をミニインターンシッ プと称していますが、時間的には短く、かつ大勢のため、十分なインターンシップと まではいきませんが、大学と異なる貴重な経験というか、異なる世界を垣間見ること も多様な体験の一つになるのではと思います。それがひいては企業側にも有為な人材 としてかえって来ると期待しています。(O)
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■発行:東京大学ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構
├ http://www.nanoquine.iis.u-tokyo.ac.jp/
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