東京大学 ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構 量子イノベーション協創センター

2019年8月号 No.141

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1【機構活動Ⅰ】●7/2に量子コンピューティングで協創シンポを開催しました
2【機構活動Ⅱ】●7/18に第16回PIセミナーを開催しました
3【特論情報】●2019年度企業講義を日立中研、富士通研川崎で開催しました
4【受賞情報】●染谷教授に第16回江崎玲於奈賞-11月13日に贈賞式
5【論文関連】●82年量子ドット提案論文がAPL Classic 論文の引用累積で6位に
6【国際光デー】●国際光デー記念シンポが開催されました
7【メディア情報】●機構関係者に関する掲載記事を紹介します
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☆★☆記事内容★☆★
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1 【機構活動】●7/2に量子コンピューティングで協創シンポを開催しました
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★機構は7月2日(火)に東京・駒場の東京大学生産技術研究所コンベンションホール
で、“量子コンピューティング技術の将来を語る”をテーマに「量子イノベーション
協創シンポジウム」を開催しました。近年、量子コンピューターが注目を集めている
中、超伝導量子コンピューター、量子コンピューターアルゴリズムなどの理論、光量
子コンピューター開発を牽引する第1線研究者に加え、産業界から量子inspiredコン
ピューターを含め、量子コンピューティングに関する研究責任者を迎え、技術展望や
ビジネス戦略含めた討論を活発に行いました。最後に全講演者が再登壇して行われた
パネル討論では、量子コンピューター研究の将来や本命は何かなど、関心の深い、
ホットな話題について、盛り上がりのある討論が行われました。

 まず平川一彦機構長が「今後の量子情報の風景がどう変わるのか、今日の討論を今
後の研究の糧にしてほしい」と開会の挨拶を述べました。講演に入り、荒川泰彦量子
イノベーション協創センター長が「イントロダクトリー~我が国の量子技術研究の取
り組み~」と題し、2006年の機構設立以来、量子情報技術の研究開発に取り組んでき
たが、現在、質的変化を迎えているとし、世界と日本の研究動向について俯瞰する紹
介を行いました。続いて量子技術の各分野を代表する研究者の講演として、Q-LEAPプ
ログラムのFlagshipプロジェクトを推進する中村泰信教授(先端科学技術研究セン
ター)が「超伝導量子コンピューター技術の基礎と課題および展望」と題して、固体
量子ビット研究から今日までの研究と今後の目標まで講演しました。また量子コン
ピューターの理論分野で活躍している大阪大学の藤井啓祐教授は「NISQ時代の量子コ
ンピューティング:量子‐古典ハイブリッドアルゴリズム」と題して、量子・古典ハ
イブリッドアルゴリズムなど、当面の量子コンピューターの活用の考え方など広い視
点からの講演がありました。続いて産業界からNECの中村祐一中央研究所上席技術主
幹が「量子計算機上で実行すべきアプリケーション」と題して、量子コンピューター
が創造する未来の社会的価値など、企業サイドの取り組みについての講演がありまし
た。

 休憩をはさみ、古澤明教授(工学系研究科)は「光量子コンピューター技術の課題
と展望」と題して、米CALTECH時代の最初の量子テレポーテーション実験成功から最
近の大規模光量子コンピューターへの進展と今後の誤り訂正可能な光量子コンピュー
ター開発までの目標も明らかにしました。続いて日立製作所の西村信治研究開発グ
ループ基礎研究センタ長が「CMOSアニーラの展開」をテーマに述べました。古典を活
用したCMOSアニーラと並行して、量子力学によるシリコン量子ビット研究も進めてい
ると講演しました。最後に富士通研究所の竹本一矢デジタルアニーラ・ユニット技術
開発PJディレターが「デジタルアニーラの展開」と題し、並列評価により高速に最適
解を求める手法として開発を進めてきたとし、現在、数多くのビジネス展開に結び付
いていることも明らかにしました。

 最後に全講演者が再登壇し、荒川泰彦特任教授がコーディネーターとなり、パネル
討論が行われました。討論の命題として、コンピューティング技術の将来の姿とし
て、10年後や20年後の姿などを量子inspired技術、準量子技術との関係、古典コン
ピューターとの関係などを含めて、また量子コンピューターの本命は何か、量子技術
分野における産業、イノベーション戦略は何かなど、興味深いテーマに沿って各パネ
ラーから発言がありました。とくに20年後の姿では、「20年後の姿はわからない」、
「20年後にはできるだろう。20年後も研究している。それよりもこの10年が1番予測
できない。見通しが立たないところが逆にチャンスで面白いかも」、「ハードウェア
方式としては、2000年までにすべて出尽くした感がある」など、通常では聞くチャン
スが少ない量子コンピューティング技術に関する様々な見解が出され、会場の関心を
呼びました。このシンポ開催報告が下記のOPTRONICSでも報道されています。

◎OPTRONICS 7月3日 量子コンピューティングの本命は?-東大でシンポ開催
http://www.optronics-media.com/news/20190703/58478/

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2【機構活動Ⅱ】●7/18に第16回PIセミナーを開催しました
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★機構は7月18日(木)、東京・駒場の東京大学生産技術研究所大会議室で、“異種
材料集積フォトニクスとナノ構造フォノンエンジニアリングの最新動向”をテーマに
「第16回フォトニクス・イノベーション(PI)セミナー」を開催しました。Siをプ
ラットフォームとした光電子集積回路の研究に黎明期から取り組んできた松尾慎治
NTT先端集積デバイス研究所上席特別研究員をお招きし「化合物半導体異種材料集積
によるシリコンフォトニクスの新たな展開」と題した講演および野村政宏准教授(生
産技術研究所)による「フォトニクスからフォノニクスへ ~ナノ構造を使った高度
な熱流制御~」と題した2つの講演が行われました。

 司会を竹中充准教授(工学系研究科)が務め、主催者を代表して荒川泰彦特任教授
が「光電子融合分野の人材育成の一環を担う本セミナーも第16回を数えるなど、技術
の最新情報の側面と学ぶ側面を合わせて運営してきた」とセミナー開催趣旨も含めて
開会の挨拶がありました。最初の講演として、松尾NTT上席特別研究員からは、NTTで
進められてきた化合物半導体の異種材料集積についての紹介として、主に短距離用イ
ンターコネクションがターゲットとなる直接変調レーザのシリコン上への形成につい
て、ヘテロ集積のイロハから課題や最新の研究成果まで含めて解説がありました。

 次いで野村准教授は修士時代にSOA、ポスドク時代にナノ光源を研究していたが、
新たな研究室立ち上げの際、21世紀は熱制御の時代とナノスケールの熱伝導制御に着
目した経緯にも触れ、若手研究者に参考となる内容もありました。とくに熱伝導の仕
組みや熱制御のむずかしさから始まり、最近の成果であるシリコン2次元フォノニッ
クナノ構造により、周期の乱れに起因する熱伝導率制御や熱伝導の平均自由行程内で
あれば、弾道的輸送特性により集熱なども可能になってきているなど、ナノ構造によ
る熱伝導制御の新しい分野の進展について講演がありました。

↓↓↓(詳しくは)↓↓↓
http://picc.iis.u-tokyo.ac.jp/eventdetail/photonics-innovation-seminar-16th/

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3【特論情報】●2019年度企業講義を日立中研、富士通研川崎で行いました
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★機構は工学系研究科および理学系研究科共通科目の「ナノ量子情報エレクトロニク
ス特論Ⅰ」における企業集中講義を7月4日(木)に日立製作所中央研究所(東京都国
分寺市)で、7月18日(木)に富士通研究所川崎本社(神奈川県川崎市)で、それぞ
れ開催しました。

 7月4日(木)の日立製作所での企業集中講義は、4月にリノベーションしたばかり
の国分寺市の中央研究所で行われました。協創の拠点として4月に竣工したばかりの
協創棟を核に、正面の小平記念館、迅速にプロトタイプ開発を手掛ける迅創棟がはさ
むように、装いを新たにした同社中研で講義と見学を行いました。講義は会社概要説
明に加え、デジタル化で楽しく働き続けることを狙いとしたハピネス・プラネットや
振動検知で微小漏水も検知するレジリエンド都市モニタリング、物流ロボット技術な
どの講義に加え、ナノポアシーケンサー、CMOSアニーリングマシンなどの見学を行い
ました。

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★7月18日(木)の富士通研究所における企業集中講義は、神奈川県川崎市中原区上
小田中の同社本社で行いました。これまで厚木地区で行ってきましたが、川崎の同社
本社で行ったのは初めてです。当日は研究所の紹介から同社の研究成果を主体に展示
している展示室見学を経て、デジタルアニーラ技術、大規模AI計算とこれを支える計
算機アーキテクチャー、ナノカーボン材料の合成と応用について各講義が行われまし
た。

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4【受賞情報】●染谷教授に第16回江崎玲於奈賞-11月13日に贈賞式
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★染谷隆夫教授(工学系研究科)に第16回江崎玲於奈賞を贈られることが、8月23日
(金)、一般財団法人茨城県科学技術振興財団から発表されました。ナノテクノロ
ジー分野で顕著な研究業績を挙げた人に贈賞される賞で、染谷教授への贈賞理由は
「伸縮性と生体親和性をもつ新しい有機半導体エレクトロニクスの開拓」です。11月
13日(水)につくばで贈賞式と記念講演会が行われる予定です。

↓↓↓(詳しくは)↓↓↓
https://www.i-step.org/news/news-i28-u1.html
◎共同通信 2019.08.23(https://www.47news.jp/news/3917040.html
◎NHK茨城 2019.08.23 
https://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/20190823/1070007164.html
◎京都新聞 2019.08.23
https://www.kyoto-np.co.jp/environment/article/20190823000113
◎山陽新聞デジタル2019.08.23(https://www.sanyonews.jp/article/931526
◎朝日新聞 2019.08.24_34面
https://www.asahi.com/articles/DA3S14150526.html
◎読売新聞 2019.08.24_37面
◎毎日新聞 2019.08.24_23面(茨城)
https://mainichi.jp/articles/20190824/ddl/k08/040/161000c
◎日本経済新聞 2019.08.24_31面(北関東) 
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO48930360T20C19A8L60000/
◎東京新聞 2019.08.24_22面(茨城)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/list/201908/CK2019082402000161.html
◎茨城新聞 2019.08.24_1面 
https://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=15665624135021
◎東奥日報 2019.08.24_24面   ◎四国新聞 2019.08.24_3面 
◎日刊工業新聞 2019.08.26_3面
https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00528673
◎マイナビニュース 2019.08.27
https://news.mynavi.jp/article/20190827-883693/

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5【論文関連】●82年量子ドット提案論文がAPL Classic 論文の引用累積で6位に
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★1982年にApplied Physics Lettersに掲載された、荒川泰彦特任教授、榊裕之名誉
教授による「Multidimensional quantum well laser and temperature dependence
of its threshold current」がAPL Classic Papersの2018年末における累積引用数が
2784 で6位にランクされました。これは量子ドットレーザーの提案論文で、5位には
ノーベル物理学賞の中村修二氏ら日亜化学工業の研究員が投稿した高輝度青色LEDの
論文がランクされています。

 このAPL Classic Papersは2018年のAPL のJournal Impact Factorが上昇した際
に、APLの引用数調査も行い、APL誌を発行するAmerican Institute of Physics
(AIP)が明らかにしたものです。APLホームページのCollectionsのSpecial Topics
ページ(または下記URLのREAD MORE)には1962年以来のAPL Classic Papersも掲載さ
れています。APL Classic Papersは引用数が1000を超え、その分野に影響を及ぼして
いる画期的論文をAPLのエディターが選定した論文を指します。今後も応用物理分野
で画期的論文が継続して生まれるよう、APL Classicに続くことを願って制定されま
した。

↓↓↓(APL Classic Paper 2018 Cited Numbers)↓↓↓
https://aip-info.org/1XPS-6BUML-8BC9LJBW54/cr.aspx

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6【国際光デー】●6/28に国際光デーシンポが開催されました
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★国際光デー制定を記念した公開シンポジウム「国際光デーシンポジウム2019」が6
月28日(金)に東京・乃木坂の日本学術会議講堂で開催されました。日本学術会議総
合工学委員会 ICO分科会主催、国際光年協議会共催で開かれたもので、荒川泰彦東
京大学特任教授が国際光デー制定の経緯と意義を含めて開会の挨拶を行いました。当
日はICO分科会副委員長も兼ねる五神真東京大学総長が「Society5.0への社会変革と
大学の役割」をテーマに基調講演を行いました。また伊賀健一東京工業大学元学長が
「面発光レーザの発明から爆発的広がりまで」、山本喜久スタンフォード大学名誉教
授が「量子・古典クロスオーバーの物理と光ニューラルネットワーク」と題し、それ
ぞれ講演を行いました。

 休憩をはさみ、石川哲也理化学研究所放射光科学研究センター長が「Spring-8と
SACLAが拓く高エネルギー光科学」、合田圭介東京大学教授が「細胞検索エンジンが
拓く生物学・医学の新世界」とそれぞれ題して講演がありました。いずれも光技術が
様々な分野で果たしている進展について再認識させられる講演でした。最後に松尾由
賀利法政大学教授が閉会の挨拶を行い、シンポジウムを締めくくるとともに、ポス
ター講演が行われました。なお、OPTRONICSが国際光デー記念シンポの開催報告を報
道しています。

◎OPTRONICS 7月 5日 日本学術会議,国際光デーシンポジウム2019を開催
http://www.optronics-media.com/news/20190705/58535/

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7【メディア情報】●機構関係者に関する掲載記事を紹介します
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★QDレーザが安価で小型化、利便性の向上を図った網膜走査型レーザディスプレイ2
機種を新たに開発したことが報道されました。市販ピコプロジェクタと同社独自のマ
クスウェル視光学系を組み合わせ、手持ちサイズで高精細な網膜投影画像を楽しめる
「Retissa Handy」と通常の矯正用眼鏡をしたままでも網膜投影を楽しめる「Retissa
Flex Periscope」の2機種で、同社の従来製品であるヘッドマウント型ディスプレー
と比べ、低価格化とダウンサイジング、利便性の向上を図ったものです。

↓↓↓(プレスリリース)↓↓↓
https://www.qdlaser.com/uploads/2019/06/PressRelease20190620RETISSAHandy-FlexPeriscope-JP4.pdf
◎アスキーSTART UP  2019.06.24
https://ascii.jp/elem/000/001/882/1882565/
◎OPTRONICS 2019.06.26
http://www.optronics-media.com/news/20190626/58275/

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★未来の計算機として世界的に注目される量子コンピューターの開発競争が展開され
ている様子を朝日新聞が解説記事として報道しています。アニーリング型、超電導素
子、イオントラップ、光やマヨナラ粒子といった数ある手法の中で、古澤明教授(工
学系研究科)らが進める「光量子コンピューター」研究も取り上げ、光方式でネック
だった小型化への道筋にめどをつけたことなどが紹介されています。

◎朝日新聞 7月4日付26面 量子コンピューター 開発われも
             新方式次々 「幻の粒子」を使う案まで
https://www.asahi.com/articles/DA3S14081227.html

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★国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の超低消費電力型
光エレクトロニクス実装システム技術開発プロジェクト(プロジェクトリーダー=荒
川泰彦特任教授)に基づいて、技術研究組合光電子融合基盤技術研究所(PETRA)と
OKIが次世代通信規格「5G」対応の基地局向け超小型光受信チップを開発したことが
報道されました。TWDM-PON用光受信チップで、4波長多重で計40Gbpsの光信号を偏波
状態によらず受信でき、シリコンフォトニクス技術により世界最小を実現しました。
この成果は7月7日(日)から福岡市で開催の光通信関連の国際学会
「OptoElectronics and Communications Conference 2019(OECC 2019)」で発表さ
れました。

↓↓↓(プレスリリース)↓↓↓
https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_101151.html
◎OPTRONICS 2019.07.08
http://www.optronics-media.com/news/20190708/58556/
◎OPTCOM 2019.07.08 (https://www.optcom-japan.jp/free/190708-3
◎NEXT MOBILITY 2019.07.08 
https://www.nextmobility.jp/car_parts/development-of-an-ultra-small-receiving-chip-for-incorporating-3d-nedo-et-al-20190708/
◎EETimes 2019.07.09 
https://eetimes.jp/ee/articles/1907/09/news028.html
◎Laser Focus World Japan2019.07.09
http://ex-press.jp/lfwj/lfwj-news/lfwj-science-research/29906/
◎ヤフー 2019.07.09 
https://news.finance.yahoo.co.jp/detail/20190709-00209604-mosf-stocks
◎モーニングスター 2019.07.09
https://www.morningstar.co.jp/msnews/news?rncNo=1904726
◎Fabcross 2019.07.09 
https://engineer.fabcross.jp/archeive/190709_oki.html
◎日経産業新聞 2019.07.12_6面   ◎科学新聞 2019.07.19_5面
◎nanotech Japan 2019.07.19 
https://www.nanonet.go.jp/ntj/topics_ntj/?mode=article&article_no=4822
◎O plus E 2019.07.25 
https://www.adcom-media.co.jp/news/2019/07/25/32092/

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★古澤明教授(工学系研究科)が日本経済新聞の連載企画記事「先輩に聞く 道を切
り開く」欄に登場しました。1998年に量子テレポーテーション実験に成功して以来、
量子コンピューター研究に取り組んできた古澤教授が、その研究を進めてきた経緯や
自主性を尊重し、好きなようにやらせる人材育成の考え方などに焦点が当てられてい
ます。

◎日本経済新聞 7月15日付15面 先輩に聞く 道を切り開く
                東京大学教授 古沢 明さん
                任されてこそ人は輝く 世界最強の軍団作る
                量子コンピューター 
                光子制御研究で本命技術を狙う
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO47352040U9A710C1TCL000/

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★大阪大学の大岩顕教授らが樽茶清悟東京大学名誉教授(研究当時工学系研究科教
授、現理化学研究所創発物性科学研究センター副センター長)ら、ルール大学ボーフ
ムのA. D. Wieck教授らと単一光子から単一電子スピンへ正しく情報変換に成功した
成果が報道されました。これまで光から生成された電子スピンを半導体中で検出する
ためには、多数の粒子を必要としていました。今回、2重量子ドットに参照用の単一
電子スピンを配置する手法により、生成した単一スピンに対して光照射の影響が打ち
消されることを見出しました。この計測手法を用い、円偏光照射実験で右円偏光から
左円偏光へと光子状態を変えるにつれ、単一電子スピンが反転する様子を実証しまし
た。これにより最も基本的な光‐スピン間の変換原理が検証され、量子計算機のネッ
トワーク化や量子通信の量子中継などへの応用が見込めます。この成果論文は、
Nature Communications 7月16日(火)付電子版に公開されました。

↓↓↓(プレスリリース)↓↓↓
https://www.jst.go.jp/pr/announce/20190716/index.html
◎OPTRONICS 2019.07.17
http://www.optronics-media.com/news/20190717/58711/
◎日刊工業新聞 2019.07.18_27面 
◎EETimes 2019.07.19 
https://eetimes.jp/ee/articles/1907/19/news029.html
◎LaserFocusWorldJapan 2019.07.24 
http://ex-press.jp/lfwj/lfwj-news/lfwj-science-research/30115/
◎NanotechJapan 2019.08.02 
https://www.nanonet.go.jp/ntj/topics_ntj/?mode=article&article_no=4833
                        
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★平本俊郎教授(生産技術研究所)が日本経済新聞の経済教室面のコラムAnalisys欄
に、“テータ駆動社会の展望 ㊥”と題してデータ駆動社会の根幹を支える半導体技
術の課題と展望について執筆しています。データが今や社会価値の源泉となる時代と
なってきました。こうしたデータ駆動社会を支えるデータの収集・蓄積・分析を支え
てきたのは、半導体技術の進歩であり、ムーアの法則がそれを牽引してきました。今
後もムーアの法則はLSIの3次元化やシステムレベルの改革を遂げながら、データ駆動
社会の牽引になると説いています。

◎日本経済新聞 7月18日付29面 経済教室 Analisys
              データ駆動社会の展望 ㊥ 平本俊郎 東京大学教授
              半導体、設計思想の変革を
https://www.nikkei.com/article/DGXKZO47430480X10C19A7KE8000/

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★7月19日(金)に京都市内のホテルで開かれた村田学術振興財団2019年度研究助
成金贈呈式の様子が報道され、田辺克明准教授(京都大学)も助成対象者として紹介
されています。田辺准教授への助成対象は「接合形成と機能発現を同時に成す半導体
界面材料工学」です。そのほか、機構関係では太田泰友東京大学ナノ量子情報エレク
トロニクス研究機構特任准教授が「磁気ナノフォトニクス開拓に向けた磁気光学結晶
―On Insulator基板の開発」で、19年2月まで機構に所属していた長田有登同大学院
総合文化研究科先進科学研究機構特任助教が「半導体薄膜を用いた高密度イオント
ラップ・高効率量子インタフェースの開拓」でそれぞれ同研究助成を受けました。

↓↓↓(詳しくは)↓↓↓
https://www.murata.com/ja-jp/group/zaidan/recipient/research/2019
◎京都新聞 2019.07.20_17面

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★QDレーザの網膜に直接描画するRetissa Displayが日経産業新聞の次世代技術特集
に取り上げられました。デジタルコンテンツをリアルに見せる仮想現実(VR)や拡張
現実(AR)などの次世代技術が企業変革の一役を担っているとして、「現場の危険体
感」、「防災訓練」、「スポーツゲーム」「家具配置お試し」、「デジタル遊園地」
などのシーンに活用されているとしています。QDレーザのメガネ端末「Retissa
Display」も「医療用」としてARの活用を広げようとしていると紹介されています。

◎日経産業新聞 7月25日付11面 次世代技術特集 網膜に直接映像
                メガネ端末 まず医療用

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★富士通が能楽協会とICT活用により能楽ファンの拡大に向けて締結したパートナー
シップ契約を報道する記事の中で、QDレーザのヘッドマウントディスプレー「レ
ティッサ・ディスプレー」を導入する記事が報道されました。能楽へのICT活用例と
して、Retissa Displayを着用することにより、外国人でも母国語に翻訳された字幕
付きの能楽鑑賞が可能になります。

↓↓↓(プレスリリース)↓↓↓
https://pr.fujitsu.com/jp/news/2019/07/18.html
◎化学工業日報 2019.07.23_6面  ◎日刊工業新聞 2019.07.24_13面 

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■【編集後記】厳しい猛暑ともお別れできそうなこの頃ですが、まだ残暑も気になる
ところです。メディアの掲載法を前号から変えました。今号もプレスリリース付き、
いわゆる発表ものについては前号同様見出しを省略することにしました。それ以外で
は見出しを復活させました。やはり見出しがないとわかりづらいのではという理由で
す。隔月刊でも今号は締め切り間際に江崎玲於奈賞のニュースが飛び込んできまし
た。時間が厳しい分、フォローしきれない面があったかとは思います。(O)
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■発行:東京大学ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構
├ http://www.nanoquine.iis.u-tokyo.ac.jp/
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