東京大学 ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構 量子イノベーション協創センター

2020年 4月号 No.145

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1【機構活動】●「ナノ量子」特論は4/16からOn-line開講しました
2【4月人事】●染谷教授が4/1付で工学系研究科長・工学部長に就任しました
3【受賞情報】●機構関係者の丸文研究奨励賞および文科大臣若手賞表彰を紹介
4【新刊紹介】●古澤教授、武田准教授共著による新版が上梓されました
5【メディア情報】●機構関係者に関する掲載記事を紹介します
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☆★☆記事内容★☆★
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1 【機構活動】●「ナノ量子」特論は4/16からOn-line開講しました
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★新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、機構が主宰する工学系研究科・理学
系研究科共通科目の「ナノ量子情報エレクトロニクス特論」は、今年度開講が1週間
遅れの4月16日(木)よりOn-line開講しました。東京大学の指針に基づき、対面講義か
ら、ZOOMによるOn-line講義を実施しております。7月に予定している企業集中講義に
ついても、その時点の状況次第で対応を決めていく考えです。

↓↓↓(詳しくは)↓↓↓
http://www.nlab.iis.u-tokyo.ac.jp/NanoQuine/index.html

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2【4月人事】●染谷教授が4/1付で工学系研究科長・工学部長に就任しました
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★染谷隆夫教授(工学系研究科)が4月1日付(水)で工学系研究科長・工学部長に就
任しました。下記に就任メッセージが掲載されています。

↓↓↓(詳しくは)↓↓↓
https://www.t.u-tokyo.ac.jp/soe/about/inauguration.html

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3【受賞情報】●機構関係者の丸文研究奨励賞および文科大臣若手賞表彰を紹介
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★小寺哲夫准教授(東京工業大学)、小林正治准教授(平本・小林研、生産技術研究
所)が丸文財団による令和元年度丸文研究奨励賞を3月4日(水)、受賞しました。小
寺准教授への授賞理由は「量子ドット中のスピンを用いた量子情報素子の研究」で、
機構所属中から東工大に移籍して以降のこれまでの研究が評価されました。小林准教
授への授賞理由は「HfO2系強誘電体を用いた次世代集積回路素子の研究」で、次世代
強誘電体メモリーに着目した研究が評価されました。贈賞式は3月4日(水)に開催予
定でしたが、新型コロナウイルス感染の拡大防止のため、自粛し、水野象司同財団理
事長が同日、受賞者の各研究室を訪れ、受賞者に直接、表彰状と記念品を手渡されま
した。

↓↓↓詳しくは↓↓↓
https://www.marubun-zaidan.jp/r01.html

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★小林正治准教授(平本・小林研、生産技術研究所)、武田俊太郎准教授(古澤研
OB、工学系研究科)は4月7日(火)、令和2年度科学技術分野の文部科学大臣表彰の
若手科学者賞を受賞しました。小林准教授は「次世代強誘電体による革新的トランジ
スタおよびメモリの研究」、武田准教授は「量子テレポーテーションを用いた光量子
コンピュータの研究」が評価されました。なお、科学技術週間に予定されていた表彰
式は新型コロナウイルスの感染リスクを考慮し、中止となっております。

↓↓↓詳しくは↓↓↓
https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/mext_00187.html

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4【新刊紹介】●古澤教授、武田准教授共著による新版が上梓されました
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★古澤明教授(工学系研究科)、武田俊太郎准教授(同)共著による「新版 量子光
学と量子情報科学」がサイエンス社から3月25日(水)に上梓されました。15年前に
発刊されたものに、新たに量子情報処理の主流になりつつある量子テレポーテーショ
ンをベースにしたユニバーサル量子情報処理の実現手法と,その時間領域多重量子情
報処理への応用を、今後の展望に書き加えた新版です。並製B5判、160ページ。価格
は2,100円(税抜き)。

↓↓↓(詳しくは)↓↓↓
https://www.saiensu.co.jp/search/?isbn=978-4-7819-1472-5&y=2020#detail

 また、武田准教授執筆による「量子コンピュータが本当にわかる! ―第一線開発
者がやさしく明かすしくみと可能性」が2月19日(水)に技術評論社から出版されま
した。一般向けの解説書で、古澤教授も「新進気鋭の量子コンピュータ研究者による
画期的な本。量子コンピュータの本質がわかる」と推薦しています。四六判、288
ページ。価格は1,880円(税抜き)。

↓↓↓(詳しくは)↓↓↓
https://gihyo.jp/book/2020/978-4-297-11135-9

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5【メディア情報】●機構関係者に関する掲載記事を紹介します
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★古澤明教授(工学系研究科)の談話が日刊工業新聞の科学技術面コラム「レー
ザー」で紹介されています。省エネルギーにつながる量子コンピューターの利点につ
いて、古澤教授のコメントとして紹介されています。

◎日刊工業新聞 2月26日付27面 レーザー 地球にやさしく 古沢さん

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★小寺哲夫准教授(東京工業大学)が日経産業新聞の将来技術を取り上げる
「NextTech2030」で紹介されました。小寺准教授は機構所属時代からシリコンによる
量子ビット研究を進めていますが、成熟したシリコン技術を使えば、「何億といった
数の量子ビットの集積化に適している」などと、将来の量子コンピューター開発に向
けてシリコン量子ビット技術の優位性について紹介されています。

◎日経産業新聞 2月28日付7面 NextTech 2030
               量子計算機、シリコンが近道
               微細加工の技術転用強み 周辺機器の開発も必須

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★田中雅明教授(工学系研究科)、大矢忍准教授(同)らによる酸化物半導体の表面上
に高移動度の2次元正孔伝導を実現した成果が報道されました。SrTiO3基板上に超高
真空下で0.25nm以下の鉄の薄膜を蒸着後、大気にさらして酸化鉄を形成しました。
SrTiO3基板と酸化鉄はともに絶縁体ですが、界面では非常に高い移動度(10Kにおい
て約24,000cm2/Vs)を持つ2次元正孔伝導が起こることを明らかにしました。SrTiO3
と他の酸化物界面では、高移動度の2次元電子伝導が起こることがよく知られていま
すが、このような高い移動度を持つ正孔伝導が観測されたのは初めてです。また鉄の
膜厚が0.25nmよりわずかに厚いと、伝導の2次元性が保たれたまま正孔伝導が電子伝
導に変わるなど、膜厚で伝導型を制御できることも初めて明らかにしました。この成
果は2月27日(木)付Advanced Materialsオンライン版に公開されました。   
                                      
↓↓↓詳しくは(プレスリリース)↓↓↓
http://www.issp.u-tokyo.ac.jp/maincontents/news2.html?pid=9963
◎日本経済新聞 2月28日 
       東大、高い移動度をもつ二次元正孔伝導を酸化物で初めて実現
https://www.nikkei.com/article/DGXLRSP529928_Y0A220C2000000/
◎OPTRONICS 3月2日 東大,高い移動度の二次元正孔伝導を酸化物で実現
http://www.optronics-media.com/news/20200302/63206/

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★樽茶清悟名誉教授(理化学研究所)の量子ドットによる人工原子を用いた量子コン
ピューター研究への取り組みが報道されました。共同通信による配信記事です。

◎秋田魁新報  3月4日付17面 <科学する人>
                量子情報研究の樽茶清悟さん(上)
                “究極の計算機”を推進
◎秋田魁新報  3月6日付25面 <科学する人>
                量子情報研究の樽茶清悟さん(下)
                「国挙げた取り組みを」
◎信濃毎日新聞 3月26日夕3面 科学する人(38)
                樽茶清悟さん 究極の計算機、研究を推進
◎中国新聞   3月29日セレクト11面 〈サイエンスる〉
                量子情報研究の樽茶清悟さん(上)
                人工原子で究極の量子計算機
◎中国新聞   4月12日セレクト11面 〈サイエンスる〉
                量子情報研究の樽茶清悟さん(下)
                実用化へ国の協力必要

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★樽茶清悟名誉教授(理化学研究所)、小寺哲夫准教授(東京工業大学)らの共同研
究グループによるシリコン中の単一電子スピンの「量子非破壊測定」に成功した成果
が報道されました。イジング型の相互作用を利用し、電子スピンの情報を電荷として
ではなく、隣接電子スピンに情報をうまく転写することで量子非破壊測定を初めて実
証したものです。シリコン中の単一電子スピンは、すでに長い量子情報保持時間と超
高精度の量子演算が実証されており、今回の量子非破壊性を持つ測定が実証されたこ
とで、シリコン量子コンピューターの開発は、量子誤り訂正などに基づく量子情報処
理を実証する新たな段階へ進むものと期待されます。この成果はNature
Communications 3月2日(月)付に公開されました。

↓↓↓詳しくは(プレスリリース)↓↓↓
https://www.riken.jp/press/2020/20200303_2/index.html
◎OPTRONICS  3月4日 理研ら,シリコン内電子スピンを量子非破壊測定
http://www.optronics-media.com/news/20200304/63258/
◎PC Watch 3月4日 
       理研、シリコン内単一電子スピンの「量子非破壊測定」に成功
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1238785.html
◎電波新聞   3月6日付10面 シリコン内電子スピンの量子非破壊測定に成功
https://dempa-digital.com/article/48984
◎EETimes   3月10日 電子スピン情報をいったん別に転写:
             シリコン内電子スピンの量子非破壊測定に成功
https://eetimes.jp/ee/articles/2003/10/news022.html
◎科学新聞   3月27日付6面 シリコン内電子スピン 量子非破壊測定に成功
               理研と東工大が共同
          「大規模量子コン実現に不可欠」量子誤り訂正技術開発に道

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★QDレーザ(社長菅原充氏)が開発した網膜直接描画型ウエアラブル端末「RETISSA メ
ディカル」が国内で医療機器としての販売承認を医薬品医療機器総合機構(PMDA)か
ら1月に取得したことが報道されました。

◎日経産業新聞 3月9日付1面 START UP X 視力補う端末 承認
               QDレーザ 障害者向け販売

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★染谷隆夫理化学研究所主任研究員(東京大学教授)、福田憲二郎同専任研究員らの
国際共同研究チームによる高いエネルギー変換効率と長期保管安定性を両立する超薄
型有機太陽電池を開発した成果が報道されました。高エネルギー変換効率と熱安定性
を合わせ持つバルクヘテロ接合構造の素子を新たに作成するとともに、発電層と正孔
輸送層の界面における電荷輸送効率向上を図るポストアニール処理を行い、13%と高
いエネルギー変換効率と大気中保管3,000時間で劣化5%以下という長期保管安定性を
両立させることができました。過去の最高値と比較して、エネルギー変換効率で約1.
2倍、長期保管安定性で15倍改善したことになります。この成果はウエアラブルエレ
クトロニクスやソフトロボット用センサーやアクチュエータなどに安定的に電力を供
給できる、軽量で柔軟な電源として応用が期待されます。この成果論文は3月9日付米
国アカデミー紀要「Proceedings of the National Academy of Sciences of the
United States of America」電子版に公開されました。

↓↓↓詳しくは(プレスリリース)↓↓↓
https://www.riken.jp/press/2020/20200310_1/index.html
◎日刊工業新聞 3月10日23面 
            理研、超薄型有機太陽電池 変換効率1.2倍で超寿命
◎OPTRONICS   3月10日 理研ら,超薄型有機太陽電池の寿命を15倍に
http://www.optronics-media.com/news/20200310/63358/
◎日本経済新聞 3月22日付30面 サイエンス 有機太陽電池 寿命15倍
                理研 ウエアラブルの電源に

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★樽茶清悟名誉教授(理化学研究所)らの国際共同研究グループによる電子スピン量
子ビットへの固体素子中の雑音を能動的に抑制することで、量子ビットの制御エラー
を劇的に低減した成果が報道されました。低周波雑音を高精度に検出して実時間で補
正するフィードバック処理を用いることで、雑音の影響を抑制し、量子ビットの制御
エラーを低減できることを実証したものです。さらにこの手法により、雑音による制
御エラーが誘起されるメカニズムの定量的解明にも成功し、汎用量子コンピューター
実現に必要な量子誤り訂正を実行するために十分な精度を達成しました。この成果論
文は3月10日付Physical Review Xに公開されました。

↓↓↓詳しくは(プレスリリース)↓↓↓
https://www.jst.go.jp/pr/announce/20200310/index.html
◎PC Watch   3月10日 理研ら、量子ビットの制御エラーを劇的に低減可能に
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1240054.html
◎OPTRONICS 3月11日 理研ら,半導体量子ビットの雑音抑制に成功
http://www.optronics-media.com/news/20200311/63372/

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★伊藤公平教授(慶應義塾大学)と中村泰信教授(先端科学技術研究センター)が週
刊ダイヤモンドの特集2 「乗り遅れるな! 量子ビジネス」にそれぞれ登場しまし
た。同特集は、2019年10月に米グーグルの「量子超越」達成を端緒とした、米IBMの
動きや日本のメーカーを巻き込んだ量子コンピューターにまつわる動きを特集してい
ます。その中で伊藤教授は、慶応大学の「IBM Qネットワークハブ」拠点設置の当事
者として、当時の経緯に触れています。中村教授は固体による初の量子ビット開発の
経緯から現状の開発の当事者としての考え方に一問一答形式のインタビューに答えて
います。その中で、グーグルのマルティニス氏が大学から研究室ごと企業に移籍した
狙いについて、「パーマネント(終身)の仕事を得て、落ち着いて研究できる」環境
確保が主眼ではなかったか、自身の研究にとっては、物理の研究と技術の研究の両輪
が必要などと語っています。

◎週刊ダイヤモンド 3月14日pp.114~125 特集2 乗り遅れるな! 量子ビジネス

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★中村泰信教授(先端科学技術研究センター)、野口篤史准教授(総合文化研究科)
らによるマイクロ波光子1個の輻射圧によって音波の制御を可能とする新たな共振器
オプトメカニクス実現につながる成果が報道されました。超伝導回路の特性を利用
し、超伝導共振器に蓄えられた電磁波に巨大な輻射圧を持たせることに成功したもの
です。この技術と超伝導量子回路によるマイクロ波の量子制御技術とを組み合わせる
ことで、音波やその他の物理系の量子制御が可能になり、量子メモリーや量子中継器
といった量子コンピューティングや量子ネットワーク構築などに役立てることが期待
されます。この成果論文は3月17日(火)付Nature Communicationsに公開されまし
た。

↓↓↓詳しくは(プレスリリース)↓↓↓
https://www.jst.go.jp/pr/announce/20200317/index.html
◎日本経済新聞 3月17日 東大と理研、マイクロ波光子1つの輻射圧によって
           音波の制御を可能とする共振器オプトメカニクスを実現
https://www.nikkei.com/article/DGXLRSP530964_W0A310C2000000/
◎OPTRONICS 3月18日 東大ら,1光子の圧力で制御された音波を実現
http://www.optronics-media.com/news/20200318/63529/

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★中村泰信教授が毎日新聞の科学の森欄で、量子コンピューター研究のいまと題した
上下2回の連載記事の〈下〉で紹介されています。〈上〉はアニーリング方式、
〈下〉はゲート方式の開発の現状をそれぞれ紹介しており、特に中村教授らがNEC時
代に超伝導量子ビットを1999年に初めて開発したことの紹介と2019年に米グーグルが
量子超越性を達成したことの意義などについてコメントしています。

◎毎日新聞 2020年3月19日付17面 科学の森 スパコンしのぐ「量子超越性」
                 量子コンピューター研究のいま 〈下〉
                 基礎技術 日本で開発
                 1万年を3分20秒で
                 実現見据え産学協同
https://mainichi.jp/articles/20200319/ddm/016/040/004000c

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★QDレーザがコンタクトレンズ大手のシード(社長浦壁昌広氏)と販売提携し、シー
ドがQDレーザの網膜直接描画型端末「RETISSA Display Ⅱ」の販売を始めたことが報
道されました。

↓↓↓詳しくは(プレスリリース)↓↓↓
https://ssl4.eir-parts.net/doc/7743/announcement/56708/00.pdf
◎日経産業新聞 3月26日付16面 シード、眼鏡型端末で個人開拓
                QDレーザと共同、販売網活用
◎日刊工業新聞 3月27日付15面 網膜上に映像投影
                シードが眼鏡型デバイス

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★伊藤公平教授(慶応義塾大学)の談話が毎日新聞の特集記事「米中のはざまで 安保
条約60年 第2部〈2〉量子研究開発」に取り上げられました。米国が量子技術の研究
開発投資を本格化している背景について、各国の量子研究動向に詳しいとして、米国
の狙いについて紹介されています。また、文中で日本の基礎技術力への評価が高い例
として中村泰信教授(先端科学技術研究センター)も紹介されています。

◎毎日新聞 3月28日付1面 米中のはざまで 安保条約60年 第2部 〈2〉 
             量子研究開発 対中国 日米欧連携
             「究極の暗号」巻き返し
          3面 「究極の暗号」 中国が先行
             「量子」覇権 米国に危機感
             日本 独自に衛星計画
             「軍事」の壁にジレンマ

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★染谷隆夫教授(工学系研究科)らによる世界最高感度を持つ柔らかいナノメッシュ
音響センサーを開発し、10時間に渡り、心音の長期連続計測した成果が報道されまし
た。3層からなるナノファイバーシートを積層する集積技術を確立することで実現し
ました。今後、運動中や日常生活の中で心音をモニタリングすることにより、病気や
体調不良を早期に発見することが可能なウェアラブルデバイスへの応用が期待されま
す。成果論文は3月16日(月)付Proceedings of the National Academy of Sciences
of the United States of America(アメリカ科学アカデミー紀要)オンライン版に
公開されました。

↓↓↓詳しくは(プレスリリース)↓↓↓
https://www.t.u-tokyo.ac.jp/soe/press/setnws_202003191503525309114661.html
◎日本経済新聞 3月30日付9面 皮膚に貼り付ける 心音計測センサー

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★町田友樹教授(生産技術研究所)および増渕覚特任講師(同)らによるAI画像認識
アルゴリズムを搭載した光学顕微鏡の開発により、新規原子層積層材料の開発を加速
できる成果が報道されました。AI画像認識アルゴリズムを搭載することにより目的の
シート状の原子層を全自動で探索できる光学顕微鏡を開発し、熟練研究者でも長時間
必要とされた認識作業を、ほぼリアルタイムかつ90%以上の確率で再現が可能になり
ました。原子層積層デバイスの開発スピードを飛躍的に向上させる技術として注目さ
れます。この成果論文は英国Nature Publishing Group発行の3月23日(月)付「npj
2D Materials and Applications」電子版に公開されました。

↓↓↓詳しくは(プレスリリース)↓↓↓
https://www.iis.u-tokyo.ac.jp/ja/news/3270/
◎日本経済新聞 3月23日 
        東大、AI画像認識アルゴリズムを搭載した光学顕微鏡を開発
https://www.nikkei.com/article/DGXLRSP531207_Y0A310C2000000/
◎日経産業新聞 3月31日付7面 極薄の結晶層 AIで自動探索
◎Laser Focus World Japan 4月10日 
        AI画像認識アルゴリズムを搭載した光学顕微鏡を開発
http://ex-press.jp/lfwj/lfwj-news/lfwj-science-research/33943/

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★古澤明教授(工学系研究科)らとNTTが共同で、将来の室温動作可能な汎用光量子
コンピュータチップ実現に必須な広帯域・高性能な量子光源を開発した成果が報道さ
れました。NTTが開発を進めてきた非線形光学結晶デバイスと古澤教授らの有する高
度光制御・測定技術により、75%以上の量子ノイズ圧縮に成功し、得られたスクィー
ズド光はテラヘルツオーダーの帯域を有します。これで導波路を飛行する光量子ビッ
トの間隔を約300μm程度に短縮でき、光学チップ上での光量子計算の実現につなが
る成果となっています。この成果論文は3月30日(火)付APL Photonicsに「Featured
Article」として掲載され、AIPのハイライト(Scilight)にも選ばれました。

↓↓↓詳しくは(プレスリリース)↓↓↓
https://www.t.u-tokyo.ac.jp/soe/press/setnws_202003311346428072367457.html
◎OPTRONICS  3月31日 NTTら,広帯域・高性能スクィーズド光源を開発
http://www.optronics-media.com/news/20200331/63735/
◎PC Watch   3月31日 NTTと東大、
     汎用光量子コンピュータチップの実現につながる高性能量子光源を開発
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1244156.html
◎fabcross for Engineer 4月1日 広帯域かつ高性能な量子光源を開発―
  ―室温動作が可能な汎用光量子コンピュータチップの実用化に寄与 NTTと東大
https://engineer.fabcross.jp/archeive/200401_ntt.html
◎Laser Focus World Japan 4月1日
  光量子コンピュータチップ実現にむけた高性能量子光源の開発に成功
http://ex-press.jp/lfwj/lfwj-news/lfwj-science-research/33820/
◎bp-A   4月1日 
  室温で動作する光量子コンピュータ開発に道筋、新たな量子光源による
https://bp-affairs.com/news/2020/04/20200401-9937.html
◎週刊BCN 4月3日
  NTTと東大、光量子コンピューターチップに必要な高性能量子光源の開発に成功
https://www.weeklybcn.com/journal/news/detail/20200403_173546.html
◎電波新聞 4月3日付8面
  NTTと東大が高性能量子光源を開発  量子ノイズ圧縮75%超を実現
https://dempa-digital.com/article/51846
◎東京大学新聞 4月14日付 量子計算高速化へ 高性能量子光源開発

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★野田進教授(京都大学)が進めるフォトニック結晶レーザーについて、日経産業新
聞のStart Up Innovation欄で紹介されました。光・電子理工学教育研究センター長
も務める野田教授が戦略イノベーション創造(SIP)プログラムの1つとして進める高
指向性・高出力を達成するフォトニック結晶レーザーの研究開発の現状を紹介してい
ます。
◎日経産業新聞 4月14日付 Start Up Innovation Science
              レーザー光 明るく強く
              京大、フォトニック結晶で Lidar小型化に道

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■【編集後記】とうとうGolden Weekならぬ、Stay Home Weekに突入しました。Stay
Homeは4月上旬以来続いていますから3週間を超えました。お陰様で読書に浸ることが
できました。わけても3【新刊紹介】で取り上げた武田准教授の一般向け解説書は非
常に読みやすいばかりではなく、一般の人が抱える疑問に見事に応えて解説してお
り、私なりに抱える量子コンピューターへの疑問が氷解する思いが多々ありました。
今号の5【メディア情報】でもシリコンスピン量子コンピューター、超伝導量子コン
ピューター、光量子コンピューターなどと多くの話題がありました。それらのリリー
スを読むうえでも同書から恩恵を非常に受けた感があります。さて新型コロナの感染
拡大が続く中、思いはどうしても新型コロナに至ります。先行きに対する不安が無視
できない今日この頃ですが、山中伸弥先生の新型コロナに関するブログに接する
日々、新聞・テレビは当局の発表数字をそのまま流しがちですが、やはり、科学者の
目を通した見方に、進行する現実を垣間見るような気がします。今ほど、科学者の思
考を必要とする時代はないという思いを強くしています。(O)
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■発行:東京大学ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構
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