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1【ISPEC2015】●11月30日から3日間、ISPEC2015が開催されます
2【機構継続】●機構長ヒアリングの結果、機構が3年間継続と決定しました
3【イノベーション】●QDレーザが独大学病院とRETISSAの治験で協定締結
4【国際光年】●12月11日に国際光年総括シンポを開催します
5【特論情報】●12月3日にシャープ・東京支社で企業集中講義を開催
6【先端融合】●12月26日に文科省・先端融合拠点シンポが開催されます
7【メディア情報】●機構関係者に関する掲載記事を紹介します
8【会議紹介】●関連会議・行事を紹介します
9【掲載論文】●機構メンバーの発表論文の一部を紹介します
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☆★☆記事内容★☆★
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1【ISPEC2015】●11月30日から3日間、ISPEC2015が開催されます
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★光電子融合分野の国際会議「The 5th International Symposium on Photonics
and Electronics Convergence -Advanced Nanophotonics and Silicon Device Systems−
(ISPEC2015)」がいよいよ11月30日(月)から東京大学(本郷および駒場Ⅱ)で開催さ
れます。東京大学および光電子融合基盤技術研究所(PETRA)の主催、産業技術総合
研究所(AIST)の共催、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、光産業技術
振興協会(OITDA)および電子情報通信学会(IEICE)シリコンフォトニクス時限研究
専門委員会(SIPH)の後援で開催されます。

↓↓↓詳しくは↓↓↓
http://pecst.org/ispec2015/

  −初日午前は第2回フォトニクス・イノベーションセミナーとしても開催−

 ISPEC2015ではシリコンフォトニクス分野の海外の著名研究者を招聘しており、初
日のOpening Sessionについては、第2回フォトニクス・イノベーションセミナーとし
て、広く学生・若手研究者向けに公開しています。このフォトニクス・イノベーショ
ンセミナーでは、Optoelectronicsのパイオニアでもあるカリフォルニア工科大学の
A. Yariv教授が「Quantum Control of the Coherence(S-T Linewidth) of Semiconductor
Lasers Based on the Si/Ⅲ-Ⅴ Platform」、カリフォルニア大サンタバーバラ校
(UCSB)のJ. Bowers教授が「Epitaxial Growth of Quantum Dot Lasers on Silicon」
とシリコンフォトニクス分野の注目講演を行います。

 なお、本セミナーは、NEDOの成果 普及・人材育成プログラムである『フォトニク
ス・イノベーション共創プログラム』(本年10月より開始)の一環として実施されま
す。

↓↓↓詳しくは(フォトニクス・イノベーション共創プログラム)↓↓↓
http://www.nanoquine.iis.u-tokyo.ac.jp/nedo.html

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2【機構継続】●機構長ヒアリングの結果、機構が3年間継続と決定しました
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★東京大学総長室総括委員会による11月24日(火)の機構長ヒアリング評価の結果、当
ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構は、好評価を得て、平成31年3月31日(日)ま
で3年間の継続と決定しました。機構等は原則3年毎に評価・見直しが行われていま
す。

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3【イノベーション】●QDレーザが独大学病院とRETISSAの治験で協定締結
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★協働機関のQDレーザが機構と共同開発を進めてきた視覚支援用レーザーアイウェア
「RETISSA」の医療機器応用に向けて独エッセン大学病院(UKE)と11月10日、東京大
学駒場リサーチキャンパス内で治験に関する協定を締結しました。締結は、ドイツ
ノルトライン・ヴェストファーレン(NRW)州イノベーション科学研究省Svenja
Schulze大臣ならびに東京大学ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構構長の荒川泰
彦教授立会いのもと、菅原充QDL社長とUKEのWolfgang Saueuwein教授との間で、レー
ザーアイウェアの治験を含めた協力関係を構築する覚書に調印しました。
◎読売新聞   11月11日夕10面 視覚障害者も「見える」メガネ
                日本のベンチャー 独で治験へ

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4【国際光年】●12月11日に国際光年総括シンポを開催します
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★12月11日(金)に国際光年総括シンポジウムが東京大学安田講堂で開催されます。今
年4月21日(火)に日本における国際光年のキックオフシンポジウムを行い、関係団体
含め、国際光年にまつわる多彩な行事を展開してきました。この活動を総括し、今後
の光技術を展望する意味合いで今回のシンポジウムが盛大に開催されます。

 当日は「光の科学と技術の新たな飛翔に向けて」をテーマに各界からのこの1年の
取り組みについて報告を受けるほか、2014年ノーベル物理学賞の赤崎勇名古屋大学特
別教授・名城大学終身教授、建築家の安藤忠雄東京大学名誉教授、宇宙物理分野の村
山斉東京大学教授からそれぞれ記念講演があります。

↓↓↓詳しくは↓↓↓
http://iyl2015-japan.org/archives/news/iyl20151211-symp
◎日刊工業新聞 11月19日付25面 来月11日にシンポ
                日本学術会議総合工学委員会ICO分科会

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5【特論情報】●12月3日にシャープ・東京支社で企業集中講義を開催
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★機構が主宰する大学院向け横断講義「ナノ量子情報エレクトロニクス特論」の今年
度最後の企業集中講義が12月3日(木)13時半より、東京・芝浦のシャープ東京支社
(シーバンスS館)で行われます。当日は第一部として「シャープの研究開発への取組
み」、第二部として具体的なシャープの研究開発事例の紹介を通じて、企業の研究開
発の在り方などについて講義を予定しています。その後、同支社に併設されている
ショールームの最新技術などを見学する予定です。

↓↓↓(シャープ東京支社アクセス)↓↓↓
http://www.sharp.co.jp/corporate/info/base/map/seavans.html

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★11月5日(木)に日立製作所中央研究所(国分寺市)で「ナノ量子情報エレクトロニ
クス特論」の企業集中講義が行われました。当日は会社の現況紹介、研究開発体制の
説明、講義内容は、量子情報に関する日立の取り組みとして、量子計算機から組み合
わせ最適化問題、セキュア通信まで幅広く解説、2つ目の講義として、物流支援ロ
ボットなど、最近の産業ロボット技術についての取り組み、最後にシリコンフォトニ
クス分野の講義として、ゲルマニウム発光素子に関する研究についての解説講義があ
りました。その後、4班に分かれてラボツアーが行われました。CMOSチップでも組合
せ最適化問題を効率よく計算できることを示したイジングチップなどの先端研究成果
を含め、熱心に見学が行われ、院生の関心を呼びました。

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6【先端融合】●12月26日に文科省・先端融合拠点シンポが開催されます
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★文部科学省主催による先端融合領域イノベーション創出拠点形成プログラムシンポ
ジウムが12月26日(土)11時から東京・本郷の東京大学・伊藤謝恩ホールで開催されま
す。「組織・部局を越えた本格的産学連携拠点形成の秘訣」をテーマに、午後の部は
じめに、平成18年度採択の4拠点(京都大、東京大、北海道大、東京女子医大)が取
り組み紹介を中心に各代表者が講演を行います。その後、パネルディスカッション
で、全12拠点代表者らが登壇し、拠点形成の秘訣などについて、これまでの経験を元
に、討論が行われます。参加無料、事前登録不要です。皆様のご来場をお待ちしてい
ます。

↓↓↓詳しくは↓↓↓
http://www.h.u-tokyo.ac.jp/vcms_lf/sympo_20151109_poster.pdf

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7【Media情報】●機構関係者に関する掲載情報を紹介します
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★荒川泰彦教授が物質材料研究機構(NIMS)の国際ナノアーキテクトニクス研究拠点
(MANA)のニュースレター10月号(No.21)のLeader’s Voiceに登場しました。科学
ジャーナリスト餌取章男氏によるインタービュー記事で、若手研究者へのメッセージ
などについて語られています。
◎MANA NEWS LETTER CONVERGENCE No.21 pp.6-8 荒川泰彦教授に聞く
           若者には変化を恐れず 自分の進む道を切り拓いてほしい

↓↓↓詳しくは↓↓↓
http://www.nims.go.jp/mana/jp/pror/periodical/convergence.html

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★野田進委嘱教授(京都大学)が日本経済新聞のキャリアアップ面「私の新人時代」
に取り上げられました。三菱電機に入社し、研究所に配属された頃の“下積み時代”
の苦労が実った話などが紹介されています。
◎日本経済新聞 11月10日付33面 私の新人時代 京都大学教授 野田 進氏
                下積みの不満 バネに

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★染谷隆夫教授らの印刷法によるフレキシブルな体温計の研究開発成果が報道されま
した。グラファイトを添加したポリマーを使用し、高感度(0.02℃)、高速応答
(100ms)を実現した温度センサーで、それを使い呼吸運動中のラットの肺表面温度
の実測にも成功しました。アメリカ科学アカデミー紀要(PNAS)11月9日付オンライ
ン版に公開されました。
◎日刊工業新聞 11月10日付25面 プラ温度計 印刷作製
                東大 生体に貼り付け測定
◎京都新聞   11月10日付30面 体温計 曲がります
                貼るだけで瞬時に測定、東大など開発
◎毎日新聞   11月10日夕10面 貼って瞬時に計測
                フィルム状体温計 東大など開発
◎熊本日日新聞 11月10日夕3面  肌にピタッ、体温瞬時に
                薄く柔らかフィルム状の体温計、東大など開発
◎マイナビニュース 11月10日  東大、プリントできる温度センサーを開発
                温度計付き絆創膏などを実現
http://news.mynavi.jp/news/2015/11/10/058/
◎日経デジタルヘルス 11月10日 東大が印刷プロセスで実現
                絆創膏のように貼って使える「フレキシブル体温計」
http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/110901059/?ST=ndh&P=1
◎朝日新聞   11月11日付 3面 皮膚にピタッ 「極薄」体温計
                東大など発表 0.015ミリ、曲げても高精度
◎中国新聞   11月11日付セレクト6面 ばんそうこう?いいえ体温計です
                フィルム状 東大チームなど開発
◎日本経済新聞 11月16日付13面 東京大学 薄くて柔らかいフィルム型体温計

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★樽茶清悟教授らの電気的に制御したグラフェンでバレー流の生成・検出に初めて成
功した成果が報道されました。今回、電気的に制御できる2層グラフェンを用い、異
なるバレーの電子が互いに逆向きに流れるバレー流状況を作り、かつ検出に初めて成
功したものです。バレー流はスピン流と同様に電荷の流れを伴わないため、理想的に
はエネルギー消費のない情報媒体と期待されています。この成果論文はNature Physics
AOP版11月16日付(英国時間)に公開されました。

↓↓↓詳しくは(プレスリリース)↓↓↓
http://www.t.u-tokyo.ac.jp/pdf/2015/20151117_tarucha.pdf

◎日刊工業新聞 11月17日付21面 バレー流 2層グラフェンで生成
                東大 省エネ情報媒体に道
◎EETimes    11月25日     消費電力のない情報媒体の実現へ:
                二層グラフェンでバレー流の生成/検出に成功
http://eetimes.jp/ee/articles/1511/25/news069.html

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★染谷隆夫教授が日刊工業新聞のコラム「レーザー」に紹介されました。
◎日刊工業新聞 11月20日付21面 レーザー ロボにも“温かみ” 染谷さん

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8【会議紹介】●関連会議・行事を紹介します
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★2016年4月17日(土)−20日(水)「The 11th Annual IEEE International Conference on Nano/Micro Engineered and Molecular Systems (IEEE-NEMS 2016) 」(@17 April, L-Park, Sendai, 18-20 April, Taikanso, Matsushima Miyagi, Japan)
http://ieee-nems.org/2016/

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9【掲載論文】●機構関係者の論文情報を紹介します
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★Y. Nabekawa, Y. Furukawa, T. Okino, AA. Eilanlou, EJ. Takahashi, K. Yamanouchi, K. Midorikawa,
“Settling time of a vibrational wavepacket in ionization”
NATURE COMMUNICATIONS Vol.6 8197 DOI: 10.1038/ncomms9197 Published: SEP 2015
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★HL. Xu, E. Lotstedt, A. Iwasaki, K. Yamanouchi,
“Sub-10-fs population inversion in N-2(+) in air lasing through multiple state coupling”
NATURE COMMUNICATIONS Vol.6 8347 DOI: 10.1038/ncomms9347 Published: SEP 2015
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★M. Yamada, K. Sawano, M. Uematsu, KM. Itoh,
“Suppression of surface segregation of the phosphorous delta-doping layer by insertion of an ultra-thin silicon layer for ultra-shallow Ohmic contacts on n-type germanium”
APPLIED PHYSICS LETTERS Vol.107 Iss.13 132101 DOI: 10.1063/1.4931939 Published: SEP 28 2015
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★S. Jevtic, T. Rudolph, D. Jennings, Y. Hirono, S. Nakayama, M. Murao,
“Exchange fluctuation theorem for correlated quantum systems”
PHYSICAL REVIEW E Vol.92 Iss.4 042113 DOI: 10.1103/PhysRevE.92.042113 Published: OCT 6 2015
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★M. Veldhorst, CH. Yang, JCC. Hwang, W. Huang, JP. Dehollain, JT. Muhonen, S. Simmons, A. Laucht, FE. Hudson, KM. Itoh, A. Morello, AS. Dzurak,
“A two-qubit logic gate in silicon”
NATURE Vol.526 Iss.7573 410-414 DOI: 10.1038/nature15263 Published: OCT 15 2015

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★K. Takata, A. Marandi, Y. Yamamoto,
“Quantum correlation in degenerate optical parametric oscillators with mutual injections”
PHYSICAL REVIEW A Vol.92 Iss.4 043821 DOI: 10.1103/PhysRevA.92.043821 Published: OCT 16 2015
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★Y. Kondo, S. Amaha, K. Ono, K. Kono, S. Tarucha,
“Critical Behavior of Alternately Pumped Nuclear Spins in Quantum Dots”
PHYSICAL REVIEW LETTERS Vol.115 Iss.18 186803 DOI: 10.1103/PhysRevLett.115.186803 Published: OCT 27 2015
+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+
★Y. Tanaka, K. Ishizaki, MD. Zoysa, T. Umeda, Y. Kawamoto, S. Fujita, S. Noda,
“Photonic crystal microcrystalline silicon solar cells”
PROGRESS IN PHOTOVOLTAICS Vol.23 Iss.11 1475-1483 DOI: 10.1002/pip.2577 Published: NOV 2015
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■【編集後記】秋も深まり、本来なら冬の季節ですが、暖冬予想通りなのでしょう
か、11月はやや暖かさを感じさせてくれました。五神総長の「東京大学ビジョン
2020」に関した寄稿文などがいくつかの新聞に掲載され、話題になっています。タイ
ミングよく梶田隆章教授のノーベル物理学賞が決まり、それを引き合いにした大学院
強化へ説得性に富む説明となっています。昨今、日本人のノーベル賞受賞が毎年のよ
うに続出していますが、その歴史的背景もそうですし、優秀な博士課程学生やポスド
クが研究を支えており、大学院の充実強化が欠かせない重要なことと提起されている
通りかと思います。月が明けると、いよいよノーベルウィークが始まります。何かと
浮かれ調子になりそうですが、受賞に至った背景を感ずることも、その週間に必要な
ことと、師走を前に感じるこの頃です。(O)
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■発行:東京大学ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構
├ http://www.nanoquine.iis.u-tokyo.ac.jp/
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