東京大学 ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構 量子イノベーション協創センター

2018年 8月号 No.131

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1【ベンチャー情報】●QDレーザが東大IPCから約1億円の出資を受けました
2【周辺情報㈵】●9月10日に東京大学・安田講堂でSSDM50周年特別シンポ
3【周辺情報㈼】●9月25日から金沢でQELSの日米合同セミナー開催
4【受賞情報】●2018年度応物論文賞に機構関係2件が受賞
5【メディア情報】●機構関係者に関する掲載記事を紹介します
6【会議紹介】●関連会議・行事を紹介します
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☆★☆記事内容★☆★
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1 【ベンチャー情報】●QDレーザが東大IPCから約1億円の出資を受けました
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★QDレーザが東大関連ベンチャーとして、東京大学協創プラットフォーム開発(社長
大泉克彦氏、東大IPC)が運営する協創プラットフォーム開発1号投資事業有限責任組
合(IPC 1号ファンド)から、約1億円の出資を受けました。東大IPCが8月10日(金)
にこの件に関する発表を行いました。

 IPC 1号ファンドは、東大関連ベンチャーの育成促進などを中心に据えて運用を
行っています。QDレーザは、(株)富士通研究所と東京大学との共同研究成果をもと
に、2006年に(株)富士通研究所からスピンオフベンチャーとして発足。以来、世界
で初めて通信用量子ドットレーザーの開発・量産に成功するとともに、精密加工用ピ
コ秒短パルスDFBレーザー、生命科学向けを中心とした緑・黄緑・橙色レーザーなど
の製品を開発し、製造・販売を行ってきました。最近ではシリコンフォトニクス用の
量子ドットレーザーや網膜走査型レーザーアイウェアなどの独創的製品を生み出して
きています。これら製品開発にあたっては、機構をはじめとする東京大学との長年の
共同研究が実ってきたもので、今回、東大関連ベンチャーとして東大IPCが直接出資
を決定する素地になったといえます。

 東大IPCによる出資は、機構関連では、染谷隆夫教授(工学系研究科)との共同研
究成果をもとに2015年11月に設立されたスマートアパレルメーカーのXenoma(社長網
盛一郎氏)に次ぎ、QDレーザが2社目です。東大IPCのプレスリリースおよび主な報道
を紹介します。

 ↓↓↓詳しくは(プレスリリース)↓↓↓
 https://www.utokyo-ipc.co.jp/2018/08/10/qdlaser/
 ◎日本経済新聞 8月14日 東大系投資会社、QDレーザに1億円出資
  https://www.nikkei.com/article/DGXMZO34135520U8A810C1000000/
 ◎時事ドットコム 8月14日 株式会社QDレーザへの出資を決定
  https://www.jiji.com/jc/article?k=000000006.000025017&g=prt
 ◎OPTRONICS 8月20日 東大IPC,QDレーザに1億円を出資
  http://www.optronics-media.com/news/20180820/52386/

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2【周辺情報㈵】●9月10日に東京大学・安田講堂でSSDM 50周年特別シンポ
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★「2018国際固体素子・材料コンファレンス(SSDM 2018)」が9月9日(日)から5日
間、東京大学本郷キャンパスで開かれますが、その開催50周年を記念し、9月10日
(月)13時25分から安田講堂で「SSDM 50周年スペシャルシンポジウム」が開催され
ます。

 同スペシャルシンポでは、SSDMに見る電子デバイスの足跡について、菅野卓雄東京
大学名誉教授、光デバイスの発展について、末松安晴東京工業大学栄誉教授がそれぞ
れ講演を行うほか、ムーアの法則で知られるGordon E. Moore米インテル共同創設
者・名誉会長およびDRAMメモリーの発明者として知られるRobert H. Dennard米IBM
フェローからそれぞれビデオメッセージが会場に寄せられます。

 後半は、現在、注目を集めているペロブスカイト型太陽電池の宮坂力桐蔭横浜大学
教授や量子コンピューターのJochen Mannhart マックスプランク固体研究所長、光量
子コンピューターの古澤明東京大学教授(工学系研究科)ら著名研究者による講演を
予定しています。

 定員は200名で、SSDM参加者のみならず、中学生以上の一般からの参加(参加費
1,000円)も受け付けています。スペシャルシンポへの参加登録は8月30日(木)まで
で、定員200名になり次第、締め切りとなります。申し込みは下記URLよりお願い致し
ます。

 ↓↓↓(お申込み)↓↓↓
 http://www.ssdm.jp/special-symposium-registration.html

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3【周辺情報㈼】●9月25日から金沢でQELSの日米合同セミナー開催
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★東京大学など主催による「The 13th Japan-US Joint Seminar on Quantum
Electronics and Laser Spectroscopy(US-Japan QELS-13)」が9月25日(火)から4
日間、金沢市のアパホテル金沢駅前で開催されます。量子気体から量子計測・量子情
報処理に至る量子多体系をテーマに日米双方から代表的研究者が集い、相互に討論を
行います。機構関係で古澤明教授(工学系研究科)や中村泰信教授(先端科学技術研
究センター)ら多数が招待講演を行う予定です。

 ↓↓↓詳しくは↓↓↓
 http://www.alice.t.u-tokyo.ac.jp/US-JAPAN_1_top.htm

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4【受賞情報】●2018年度応物論文賞に機構関連で2件が受賞
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★応用物理学会は8月1日(水)付で第40回(2018年度)応用物理学会論文賞受賞者を
公表し、機構に関連して、優秀論文賞および解説論文賞の2件が受賞しました。

 優秀論文賞に谷和樹(PETRA, PECST, 日立製作所)、斎藤慎一(PETRA)、小田克
矢(PETRA, PECST, 日立製作所)、三浦真(PETRA, PECST, 日立製作所)、若山雄貴
(日立製作所)、奥村忠嗣(PETRA, PECST, 日立製作所)、峰利之(日立製作所)、
井戸立身(PETRA, PECST, 日立製作所)の8氏が対象となりました。授賞対象論文は
JJAP 56 032102の“Room-temperature direct band-gap electroluminescence from
germanium (111)-fin light-emitting diodes”で、FIRST Programの成果です。

 また、解説論文賞を慶応義塾大学の阿部英介特任准教授、伊藤公平教授が受賞しま
した。授賞対象の解説論文は応用物理Vol.86 No.6掲載の“固体量子情報デバイスの
現状と将来展望 万能ディジタル量子コンピュータの実現に向けて”(pp.453-466)
です。

 いずれも9月18日(火)から名古屋市の国際会議場で開催の2018年 第79回応用物理
学会秋季学術講演会で授賞式および受賞記念講演が行われます。

 ↓↓↓詳しくは↓↓↓
 https://www.jsap.or.jp/outstanding-paper-award/recipients40

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5【メディア情報】●機構関係者に関する掲載記事を紹介します
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★QDレーザが7月31日(火)、網膜走査型レーザーアイウェア「RETISSA Display」
の法人向け出荷および一般向け受注販売を同日より開始したと発表しました。一般向
け受注は4月に開始した法人向けに続くもので、今回、一般向け受注販売ルートとし
て、オンライン・ショップのアスキーストア( http://ascii-store.jp )と提携し
ています。また同日、アスキーストアを運営する角川アスキー総合研究所(社長芳原
世幸氏)もQDレーザがアスキーストアを通じ、一般向け販売を始めたことを発表しま
した。

 ↓↓↓詳しくは(プレスリリース)↓↓↓
 https://www.qdlaser.com/uploads/2018/07/180731RETISSA-Display_shipment.pdf
 http://www.lab-kadokawa.com/release/detail.php?id=0077
 ◎アスキー 7月20日 気分はもうボトムズ!
            2018年、網膜投影型がVRブームを革命する
  http://ascii.jp/elem/000/001/691/1691430/
 ◎東京新聞 7月29日付23面 眼鏡型端末で「視界良好」
            カメラ映像 網膜に投影 弱視・白内障くっきり見える
            川崎のベンチャーが開発 販売へ
 ◎時事.COM 8月1日 網膜走査型レーザアイウェア「RETISSA(R) Display」 
            アスキーストアにて初の一般向け受注開始
  https://www.jiji.com/jc/article?k=000004846.000007006&g=prt
 ◎電気新聞 8月22日付4面 映像を網膜に直接投影するアイウェア QDレーザ

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★国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)はNEDOプロジェク
トの成功事例集100を7月24日(火)に発表し、QDレーザの「半導体レーザー技術を使
い視覚支援用アイウェア」もその1つに収載されました。同成功事例集はNEDOの研究
開発プロジェクトの開発経緯から終了後の実用化に至る道のりをインタビューして公
開した成功事例集で、2009年から毎年公開し、今回10回目を数え、100例となりま
す。その中には、ソニーのブルーレイディスクやマツダのロータリーエンジンなど著
名技術が含まれています。

 詳細については、下記URLページの中のNEDO実用化ドキュメント(WEBサイト)、
NEDO実用化ドキュメント2018(パンフレット)をご参照ください。

 ↓↓↓詳しくは↓↓↓
 http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100999.html
 ◎産業新聞 7月27日付11面 NEDO/実用化事例集 18年版を公開
 ◎科学新聞 8月10日付 5面 イノベーションのヒント NEDOが実用化事例公開
                プロジェクト成功100件達成

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★2017年4月に技術研究組合光電子融合基盤技術研究所(PETRA)からカーブアウトし
たアイオーコア(株)(社長藤田友之氏)が2009年の技術研究組合法の改正によって
可能となった新設分割による事業化の好例として日本経済新聞の法務欄で紹介されま
した。
 ◎日本経済新聞 8月6日付11面 法務 技術研究組合 中小・大学も活用
              意思決定に参加しやすく 事業化スピーディーに

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6【会議紹介】●関連会議・行事を紹介します
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★10月17日(水)−19日(金)「INTERNATIONAL OPTOELECTRONICS EXHIBITION 2018
(InterOpto 2018)」(@幕張メッセ国際展示場・国際会議場、千葉市美浜区)
 https://www.optojapan.jp/

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★12月1日(土)−5日(水)「64th International Electron Device Meeting
(IEDM 2018)」(@Hilton San Francisco Union Square, San Francisco, CA )
 https://ieee-iedm.org/

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■【編集後記】猛暑が続きますが、それに抗してなんとかしのいでいます。今号はQD
レーザ関連の話題が続きました。網膜走査型レーザーアイウェア「RETISSA
Display」がNEDOプロジェクト成功事例集の1つに収載されたほか、その一般向け受注
開始、そして極めつけは東大IPCが東大関連ベンチャーとしてQDレーザに出資を行っ
た話題が続き、期待感を抱くに十分でした。とくに東大IPCのプレスリリースでは、
レーザーアイウェアに加え、次世代の光配線集積回路光源としての量子ドットレー
ザーの高温動作性など、QDレーザ−の2大製品について触れられておりました。メ
ディアリポートの最後に登場したアイオーコア(株)に関するテーマは、共同研究の
実用化への法的仕組みについてですが、意外にも同社製品にもQDレーザの量子ドット
レーザー光源が搭載されています。というわけで、今号は動きを追っていたら、不思
議にもQDレーザ関連のオンパレードとなった次第です。(O)
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■発行:東京大学ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構
├ http://www.nanoquine.iis.u-tokyo.ac.jp/
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