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1【機構活動】●6月24日に第18回ナノ量子セミナーを盛況裏に開催しました
2【特論情報】●7月25日にNEC・筑波研究所で企業集中講義を開催します
3【Media情報】●機構関係者に関する掲載記事を紹介します
4【会議紹介】●関連会議・行事を紹介します
5【掲載論文】●機構メンバーの発表論文の一部を紹介します
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☆★☆記事内容★☆★
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1【機構活動】●6月24日に第18回ナノ量子セミナーを盛況裏に開催しました
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★機構は6月24日(月)に生産技術研究所大会議室で「第18回ナノ量子情報エレクト ロニクスセミナー」を開催しました。講演は『最先端研究開発支援(FIRST)プログ ラム「フォトニクス・エレクトロニクス融合システム基盤技術開発(PECST)」にお ける研究開発』と題してPECSTプロジェクト(中心研究者荒川泰彦教授)の共同提案 者でもある中村隆宏光電子融合基盤技術研究所(PETRA)研究部長、および『極限コ ヒーレント光通信を目指した量子ゲートテレポーテーションの研究』と題して、機構 主要メンバーの古澤明工学系研究科教授がそれぞれ行いました。いずれも現状の情報 処理技術が限界を迎えている中で、フィールドは異なりますが、限界を飛躍的に突破 しようとする挑戦的な研究開発に取り組んでいる状況が報告され、注目の講演となり ました。
 中村研究部長はメニコア時代のチップ間光インタコネクト実現に向けて、PECSTプ ロジェクトの全体の取り組みについて説明し、世界最先端を走る現状における到達点 のほか、経産省の未来開拓研究プロジェクト(プロジェクトリーダー荒川泰彦教授) への橋渡しについても触れられ、近未来のイノベーションの方向性が報告されまし た。
 一方、古澤教授はコヒーレント光通信の限界を超える量子テレポーテーション技術 をラジオのAM信号、FM信号を交えて解説、国際共同研究で進めているとし、海外でも 広く成果が報道されている様子を含めて講演しました。最近の研究内容として、導波 路回路を利用してテレポーテーションを行う光IC化による1チップテレポーター技術 の研究や決定論的量子テレポーテーション技術にも触れ、出力状態を再度利用できる スケーラビリティーが可能になりつつあると量子情報処理の大きな課題の進展にも触 れて締めくくりました。
 会場の大会議室は立ち席の人も出るほど盛況となり、質問も活発に出されたことも あって、予定の終了時刻を30分ほどオーバーする熱気をみせました。

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2【特論情報】●7月25日にNEC・筑波研究所で企業集中講義を開催します
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★機構主宰の「ナノ量子情報エレクトロニクス特論」の前期2回目の企業集中講義が7 月25日(木)13時半からNEC・筑波研究所(茨城県つくば市)で行われます。筑波で の開催は2009年以来、4年ぶりになります。当日は同社中央研究所の紹介を含め、プ リンテッドエレクトロニクスおよび量子情報技術に関する講義の後、ラボツアーが計 画されています。ラボツアーは同社が研究開発に注力しているスピン熱電変換技術や 量子コンピューター、カーボンナノホーン・ナノチューブ、有機ラジカル電池/リチ ウムイオン電池(LIB)、バイオプラスチックなどの見学が予定されております。
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★シャープにおける企業集中講義が6月13日(木)13時から東京・芝浦のシャープ東 京支社(シーバンスS館)で行われました。シャープの研究開発への取り組みについ て同社研究開発本部副本部長で基盤技術研究所長の高橋明客員教授から講演がありま した。研究開発から事業化まで実際のビジネス動向に沿った講演で、時折、質問が学 生に振られるなど、インタラクティブな講義に努めていました。また、新規事業推進 の目玉である「タンパク質分析・2次元電気泳動装置 Auto 2D」について、当初から 開発に関わった健康システム研究所の鵜沼豊室長がその技術について講義。開発当初 からの苦労話に加えて、DNA解析を超え、複雑なたんぱく質の解析の意義も含めて紹 介がありました。講義後、同東京支社に設置されているB to Bショールームの見学で は、日頃、目にすることが少ないビジネス向け大型マルチ・ディスプレーや太陽電池 建材など、ビジネス用途への応用展開の妙を感じ取ることができました。最後に東京 湾の絶景を一望できる24階ティールームに移動し、討論の場が設けられ、学生からも 積極的な質問が寄せられました。
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3【Media情報】●機構関係者に関する掲載記事を紹介します
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★《前号に続く》山本喜久委嘱教授(国立情報学研究所)らの成果であるポラリトン レーザーの電流注入発振に成功した成果の続報がありました。論文が5月16日付 Nature誌に掲載された成果です。
 ◎科学新聞   5月31日付 1面 ボーズ・アインシュタイン凝縮
                 電流励起で連続生成成功
                 世界初の物質波レーザー実現 NII
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★《前号に続く》古澤明教授の量子テレポーテーション実験への取り組みについての コラム記事「科学する人」が熊本日日新聞にも掲載されました。
 ◎熊本日日新聞 6月 5日付21面 科学する人 量子光学者の古澤明さん(1)
                 光の粒で「瞬間転送」実現
 ◎熊本日日新聞 6月12日付21面 科学する人 量子光学者の古澤明さん(2)
                 学会当日、実験に成功
 ◎熊本日日新聞 6月19日付21面 科学する人 量子光学者の古澤明さん(3)
                 高精度の実験装置、自作
 ◎熊本日日新聞 6月26日付21面 科学する人 量子光学者の古澤明さん(4完)
                「攻めないと勝てない」
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★山本喜久委嘱教授(国立情報学研究所)、ティム・バーンズ国立情報学研究所助教 らの研究成果である量子光を生成する新たな光源開発技術について報道されました。 レーザーのような古典光に対して、量子光中の光子は相互作用によるエンタングルメ ント性を持ちます。今回、半導体構造でこの量子光を継続的に発生することに成功し たもので、量子暗号や量子コンピューティングに応用可能と注目されています。この 成果は5月13日付Physical Review B Rapid Communicationsに掲載されました。
↓↓↓詳しくは(プレスリリース)↓↓↓
http://www.lfw-japan.jp/news2013/news_20130531_01.html
 ◎Zenback   5月14日付 NIIなど、量子光生成光源を開発 -
                 量子コンピューティングなどの発展に期待
http://news.mynavi.jp/news/2013/05/14/165/index.html
 ◎Optcom7月号 6月15日pp.26  Monthly Focus デバイス
                 NIIとマインツ大学、
                「量子光」を生成する新たな光源の開発に成功
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★染谷隆夫教授らの成果である体内に埋め込める柔らかい有機トランジスタの写真が 日刊工業新聞のプリンテッド・エレクトロニクス・アジア2013展・紹介記事中に掲載 されました。また記事中ではプリンテッド・エレクトロニクス(PE)応用の現状につ いて、染谷教授のコメントも紹介されています。
 ◎日刊工業新聞 6月18日付23面 プリンテッド・エレクトロニクス・アジア
                   来月9日開幕 最新の成果・製品 一堂に
                 印刷法で低コスト化 新産業創出を後押し
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★野田進委嘱教授らの成果である小型・低消費電力のラマンシリコンレーザー開発の 成果が報道されました。同グループは従来のラマンシリコンレーザーの小型・高効率 化を図るため、フォトニック結晶の結晶方位を従来と比べ45度変えた<100>方向に することで、従来のラマンシリコンレーザーよりも1万分の1の小型化と1μW程度の超 低消費電力化を実現しました。この成果は6月27日付Natureに掲載されました。
 ◎日刊工業新聞 6月27日付28面 1万分の1に小型化 シリコンレーザー
                 大阪府大・京大 光配線に応用、省エネ型
http://www.kyoto-np.co.jp/education/article/2013062700002
 ◎化学工業日報 6月27日付 5面 大阪府立大、超小型ラマンシリコンレーザー、
                 マイクロワットで発振
 ◎時事ドットコム 6月27日付  超小型シリコンレーザーを開発=
                 集積回路の省エネ化に期待―
                 大阪府立大など
http://www.asahi.com/tech_science/articles/TKY201306300100.html

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4【会議紹介】●関連会議・行事を紹介します
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★8月20日(火)-23日(金)「Principles and Applications of Control in Quantum Systems(PRACQSYS 2013)」(@The InterContinental The Clement Monterey Hotel, Monterey, California)
https://minty2.stanford.edu/wp/pracqsys2013/
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★10月6日(日)-10日(木)「The Frontiers in Optics2013/Laser Science XXIX( FiO/LS 2013)」(@The Hilton Bonnett Creek , Orlando, FL, USA)
http://www.frontiersinoptics.com/home/
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★10月28日(月)−11月1日(金)「The Photovoltaic Science and Engineering Conference (PVSEC-23)」(@Taipei International Convention Center, Taipei, Taiwan)
http://www.pvsec23.com/about_pv_taiwan.html
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★11月4日(月)−8日(金)「12th International Conference on Atomically Controlled Surfaces, Interfaces and Nanostructures/ 21st International Colloquium on Scanning Probe Microscopy(ACSIN-12 & ICSPM21)」(@Tsukuba International Congress Center, Tsukuba, Japan)
http://dora.bk.tsukuba.ac.jp/event/acsin12/
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★11月5日(火)−8日(金)「26th International Microprocesses and Nanotechnology Conference(MNC2013)」(@Royton Sapporo, Hokkaido, Japan)
http://imnc.jp/
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★11月7日(木)−9日(土)「2013 International Workshop on DIELECTRIC THIN FILMS FOR FUTURE ELECTRON DEVICES - SCIENCE AND TECHNOLOGY(2013 IWDTF)」 (@University of Tsukuba (Tokyo Campus), Tokyo, Japan)
http://home.hiroshima-u.ac.jp/iwdtf/
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★11月11日(月)-13日(水)「The IEEE Asian Solid-State Circuits Conference (IEEE A-SSCC 2013)」(@Resorts World Convention Centre, Singapore)
http://www.a-sscc2013.org/
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5【掲載論文】●機構関係者の論文情報を紹介します
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★T. Yamaguchi, R. Moriya, S. Masubuchi, K. Iguchi, T. Machida,
"Spin Relaxation in Weak Localization Regime in Multilayer Graphene Spin Valves"
Japanese Journal of Applied Physics Vol.52 Iss.4 040205 DOI: 10.7567/JJAP.52.040205 Published: APR 2013
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★R. Konoike, Y. Sato, Y. Tanaka, T. Asano, S. Noda,
"Adiabatic transfer scheme of light between strongly coupled photonic crystal nanocavities"
Physical Review B Vol.87 Iss.16 165138 DOI: 10.1103/PhysRevB.87.165138 Published: APR 29 2013
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★M. Kaltenbrunner, MS. White, T. Sekitani, NS. Sariciftci, S. Bauer, T. Someya,
"Breakthroughs in Photonics 2012: Large-Area Ultrathin Photonics"
IEEE Photonics Journal Vol.5 Iss.2 0700805 DOI: 10.1109/JPHOT.2013.2255029 Published: APR 2013
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★Y. Nakamura, T. Yamamoto,
"Breakthroughs in Photonics 2012: Breakthroughs in Microwave Quantum Photonics in Superconducting Circuits"
IEEE Photonics Journal Vol.5 Iss.2 0701406 DOI: 10.1109/JPHOT.2013.2252005 Published: APR 2013
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★Y. Kozuka, S. Teraoka, J. Falson, A. Oiwa, A. Tsukazaki, S. Tarucha, M. Kawasaki,
"Rashba spin-orbit interaction in a MgxZn1-xO/ZnO two-dimensional electron gas studied by electrically detected electron spin resonance"
Physical Review B Vol.87 Iss.20 205411 DOI: 10.1103/PhysRevB.87.205411 Published: MAY 7 2013
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★T. Byrnes, Y. Yamamoto, P. van Loock
"Unconditional generation of bright coherent non-Gaussian light from exciton-polariton condensates"
Physical Review B 87, 201301(R) (2013)
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★C. Schneider, A. Rahimi-Iman, NY. Kim, J. Fischer, IG. Savenko, M. Amthor, M. Lermer, A. Wolf, L. Worschech, VD. Kulakovskii, IA. Shelykh, M. Kamp, S. Reitzenstein, A. Forchel, Y. Yamamoto, S. Hofling,
"An electrically pumped polariton laser"
Nature Vol.497 Iss.7449 348-352 DOI: 10.1038/nature12036 Published: MAY 16 2013
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■【編集後記】6月に入って台風の発生が多く感じます。季節外れの台風というの に、気象も複雑化しているせいかと、妙に納得してしまいます。この気象予報にもス パコンが威力を発揮していることはいうまでもありませんが、科学技術計算用のスパ コンの性能記録では、日本の“京”が4位に後退し、代わって中国の“天河2号”が トップに躍り出たニュースが駆け巡りました。すでに京の100倍となる次世代スパコ ン開発計画も検討されているようです。この次世代スパコンの将来技術の一角に量子 コンピューターが据えられるのはいつごろでしょうか。スパコン性能設計の立場から いうと、将来、必要とされる高性能エンジンの候補の1つとしてあげられることは確 実と思います。一方では、カナダの量子コンピューター会社“D-WAVE”がすでに米国 のNASA及びGoogleなどと研究所を設立して、D-WAVE製量子コンピューターを導入し て、機械学習の研究を始めると報道されています。詳細内容については不明ですが、 すでに量子コンピューターの応用で積極的な取り組みが進行し、こうして話題に上る こと自体がその時代の“波”をひしひしと感じさせます。(O)
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■発行:東京大学ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構
├ http://www.nanoquine.iis.u-tokyo.ac.jp/
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