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1【周辺情報】●国際光学委員会国際会議(ICO-24)が8月21日から開かれます
2【特論講義】●7月20日に富士通研(厚木)で企業集中講義を行いました
3【メディア情報】●機構関係者に関する掲載記事を紹介します
4【受賞情報】●Leさん(田中研)、小林先生が村田財団の研究助成を受賞
5【論文情報】●QDレーザの半導体レーザー製品についての論文が掲載されました
6【会議紹介】●関連会議・行事を紹介します
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☆★☆記事内容★☆★
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1【周辺情報】●国際光学委員会国際会議(ICO-24)が8月21日から開かれます
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★国際光学委員会(International Commission for Optics=ICO)の第24回ICO国際 会議(The 24th Congress of the ICO=ICO-24、組織委員長=荒川泰彦ICO会長)が8 月21日(月)から5日間、東京・新宿の京王プラザホテルで開催されます。

 また会期中、国際会議では珍しい一般市民向け「ICO-24市民講座」が8月24日 (木)15時半から17時半まで、京王プラザホテル南館5階エミネンスホールで開催さ れます。同市民講座では東京大学特別栄誉教授・宇宙線研究所長の梶田隆章教授が 「ニュートリノと重力波で紐解く宇宙の仕組み」をテーマに講演を予定しています。 定員は500名で、申し込み締め切りは7月31日(月)です。

 ICO-24は、天野浩名古屋大学特別教授、梶田隆章東京大学特別栄誉教授ら5氏の キーノートスピーチをはじめとした全体セッションのほか、光分野の広範な学術研究 についての講演を80近い口頭発表セッションにおいて発表するほか、約180件のポス ター発表も予定され、世界各国から多数の光分野の研究者が参加します。

 ICOは光学及びフォトニクス分野の国際学術連合組織で、53の各国委員会とNAS、 EOS、OSAなどの主要国際学術団体で構成されています。日本では日本学術会議が対応 機関で、同会議の総合工学委員会ICO分科会(委員長荒川教授)がICOの国内活動を推 進し、今回のICO-24も日本学術会議の主催となります。また、会期中には同所でICO の第24回総会(General Assembly)も開催され、次期ICO体制などが議論されます。

 ↓↓↓詳しくは(ICO-24)↓↓↓
 http://ico24.org/

 ↓↓↓詳しくは(ICO-24市民講座)↓↓↓
 http://ico24.org/program/seminar/

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2【特論講義】●7月20日に富士通研(厚木)で企業集中講義を行いました
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★7月20日(木)に理学系研究科・工学系研究科共通科目の「ナノ量子情報エレクト ロニクス特論」の今年度2回目の企業集中講義が富士通研究所・厚木地区(神奈川県 厚木市森の里)で行われ、約50名の院生が参加しました。

 最初に同社の矢野映取締役が富士通研究所の紹介を行いました。同社厚木地区が丹 沢山系に接し、自然環境豊かな紹介から始まり、富士通と同研究所との関係を含めた 研究開発体制などの説明がありました。次いで具体的な企業講義の最初として、最 近、注目を集めている「デジタルアニーラ技術」について、第1線の研究者から講義 ありました。昨今の情報化社会の中で、データ量が爆発的に増加し、質的にも変化す る中で、新しいコンピューターアーキテクチャーとして、量子コンピューターへの ニーズが高まっているという。その中で万能量子コンピューターといわれる量子ゲー ト方式と量子イジングマシンという二つの研究潮流が世界的に取り組まれている現状 を紹介するとともに、後者に絞った同社の研究取り組み内容であるデジタルアニーラ について講義がありました。

 次いで「ナノカーボン技術」、「材料開発における原子レベル分析とシミュレー ション」について、それぞれ講義がありました。講義の部の最後として、矢野取締役 から「企業における先端材料・デバイス研究について」をテーマに、世の中の状況を 踏まえた講演がありました。とくに製品のコモディティー化により、モノづくりに対 する価値の低下が喧伝されてきたが、最近の動向として、CPS(サイバーフィジカル ソサエティー)の重要性を背景に、実世界とサイバー空間を構成する研究が急務であ り、材料・デバイス研究も再び脚光を浴びる時代を迎えていることを強調しました。

 講義後には同社展示室およびクリーンルームを含めたラボツアーを行い、その後、 OBを含めた同社研究員との懇談を含め、充実した半日の“インターンシップ”となり ました。

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3【メディア情報】●機構関係者に関する掲載記事を紹介します
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★機構の教員多数が「日経コンピュータ」6月22日号の量子コンピュータの特集で紹 介されました。「量子コンピュータ 9000兆倍の破壊力」と題した特集記事で、 IBM、グーグル、インテル、マイクロソフトなどが先行して研究開発を進め、ここへ 来てその量子コンピューター研究が急加速している世界の状況について、量子コン ピューターの研究者がコメントしています。機構の中村泰信教授(先端科学技術研究 センター)が超電導量子ビットの観点から、伊藤公平教授(慶應義塾大学)が同位体 制御シリコンでブレークスルーを遂げた点について、樽茶清悟教授(工学系研究科) がスピン量子ビットの操作精度向上の点について、山本喜久教授(科学技術振興機 構)がImPACTプログラム・マネージャーとして「量子人工脳」の取り組みについての コメントがそれぞれ取り上げられています。また日本の企業として富士通、日立製作 所もイジングマシン用チップ開発の取り組みについて触れられています。

 ◎日経コンピュータ 6月22日号 pp.38‐45 
                  量子コンピュータ 9000兆倍の破壊力

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★中村泰信教授らが磁石の量子的振る舞いである「マグノン」を初めて定量的に観測 した成果が報道されました。超伝導回路上の量子ビット素子を超高感度な検出器とし て用い、球状強磁性体単結晶試料中に励起されたマグノンの数を1個ずつ計数し、そ の分布を明らかにしたものです。この成果は超伝導量子ビット素子が量子コンピュー ター応用だけでなく、物質の量子力学的な振る舞いに対する新たなセンサーとなりう ることを示したものです。この成果論文は7月5日(米国時間)付Science Advancesに 掲載されました。
 ↓↓↓詳しくは(プレスリリース)↓↓↓
 http://www.rcast.u-tokyo.ac.jp/pressrelease/pdf/290706release_rcast.pdf

 ◎日刊工業新聞 7月6日付21面 磁石中の集団スピン運動
                量子レベルで定量評価
  https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00434798
 ◎マイナビニュース 7月7日付
      東大、強磁性体中のマグノンの数を1つずつ計測することに成功
  http://news.mynavi.jp/news/2017/07/07/204/

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★染谷隆夫教授らが慶応義塾大学などと共同で皮膚呼吸が可能な皮膚貼り付け型ナノ メッシュセンサーを開発した成果が報道されました。生体適合性に富む金と高分子 (ポリビニルアルコール)でナノサイズの網目(メッシュ)構造を構成したもので、 少量の水で皮膚に簡単に貼り付けできるものです。20人の被験者で1週間のパッチテ ストを行った結果、炎症反応を認めないことを確認しました。装着時の不快感もない 生体装着計測センサーとして、種々の計測動作も実証しました。この成果は7月17日 (月)付(英国時間)のNature Nanotechnology電子版に公開されました。

 ↓↓↓詳しくは(プレスリリース)↓↓↓
 http://www.t.u-tokyo.ac.jp/soe/press/setnws_201707181758421886155248.html

 ◎時事通信   7月18日付 皮膚に貼る金箔電極=かぶれず体温測定−東大
  http://www.jiji.com/jc/article?k=2017071800011&g=soc
 ◎化学工業日報 7月18日付5面 ナノメッシュセンサー 皮膚貼り付け型開発
                東大など 通気・伸縮性を兼備
 ◎日刊工業新聞 7月19日付30面 皮膚呼吸でき炎症なし
                貼り付け型ナノセンサー開発 東大・慶大
  https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00436067
 ◎EETIMES    7月19日付 長期の生体計測を可能に:
              1週間装着しても大丈夫、ナノメッシュ電極開発
        極薄かつ軽量で、装着時の不快感もない皮膚貼り付け型センサー
  http://eetimes.jp/ee/articles/1707/19/news032.html
 ◎日経デジタルヘルス 7月19日付 「皮膚呼吸」できる貼り付け型生体センサー
                  東大と慶応医学部が開発
     http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/feature/15/327441/071800212/?ST=health&P=1
 ◎ハザードラボ 7月19日付 1週間貼ったままでもかぶれない!
               極薄ナノメッシュセンサーを開発 東大
  http://www.hazardlab.jp/know/topics/detail/2/1/21183.html
 ◎科学新聞   7月21日付4面 1週間連続装着しても炎症みられず
                皮膚呼吸可能 東大・慶大が開発
                直接貼り付け型の生体計測センサー
 ◎日本経済新聞 7月31日付9面 東京大学
                皮膚に張り付ける シート状電極開発

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4【受賞情報】●Leさん(田中研)、小林先生が村田財団の研究助成を受賞
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★村田学術振興財団が7月21日(金)に京都で平成29年度研究助成贈呈式を行い、機 構関係の若手研究者が受賞対象となりました。田中研究室のLe Duc Anh助教、平本・ 小林研究室の小林正治准教授です。助成対象の研究テーマはそれぞれ下記のとおりで す。
 ◎Le Duc Anh助教 「Fe系強磁性半導体による新規スピン依存伝導現象と不揮発性 論理デバイスの創製」
 ◎小林正治准教授 「原子レベルの構造計算に基づく強誘電体HfO2トンネル接合メ モリの低電圧・低消費電力動作に向けた設計技術の確立」

 ↓↓↓詳しくは(プレスリリース)↓↓↓
 http://www.murata.com/ja-jp/about/newsroom/news/company/general/2017/0720
 ◎日刊工業新聞 7月27日付 村田学術振興財団 研究助成、今年度は280件

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5【論文情報】●QDレーザの半導体レーザー製品についての論文が掲載されました
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★QDレーザ、富士通研究所、東大ナノ量子機構3者で共同研究を進めてきた量子ドッ トレーザーを中心としたQDレーザ社の製品・開発状況についての解説論文が光アライ アンス7月号に掲載されました。また、IEEE Journal of Selected Topics in Quantum Electronics にも先端融合イノベーション創出拠点の成果として、量子ドッ トレーザーのデータコムおよびシリコンフォトニクス応用として、研究開発成果が招 待論文として採択されています。
 ◎光アライアンス 7月号 pp.49-53 解説
                データ通信・産業用高機能半導体レーザー
                武政敬三・高田幹・西研一・菅原充・荒川泰彦
 ◎IEEE Journal of Selected Topics in Quantum Electronics Vol.23 No.6
Development of Quantum Dot Lasers for Data-Com and Silicon Photonics Applications
Kenichi Nishi, Keizo Takemasa, Mitsuru Sugawara, Yasuhiko Arakawa

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6【会議紹介】●関連会議・行事を紹介します
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★10月3日(火)−6日(金)「CEATEC JAPAN 2017」(@幕張メッセ、千葉市)
 http://www.ceatec.com/ja/application/

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★11月12日(日)−17日(金)「The 27th International Photovoltaic Science and Engineering Conference (PVSEC-27)」(@Lake Biwa Otsu Prince Hotel, Otsu, Shiga)
 http://pvsec-27.com/

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★11月19日(日)−22日(水)「The 22nd MICROOPTICS CONFERENCE(MOC2017)」 (@Convention Hall, Komaba Research Campus, The University of Tokyo, 目黒区 駒場)
 http://www.moc2017.com/

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■【編集後記】今年は関東地方の梅雨明けは例年よりも早く、暑い夏を迎えていま す。一方でところにより豪雨にも見舞われ、異常気象による影響も目立っているよう に思います。7月27日付日本経済新聞に「AIはその電力消費が弱点になる」という趣 旨のAI特集記事を興味深く読ませてもらいました。思考時の人間の脳の消費エネル ギーは21ワットに相当し、世界最強の棋士を破ったグーグルのアルファ碁は25万ワッ トで、約12000人分に相当するほどの“電力喰い”であることをあかしています。当 然にもAIの発展には、電力消費を飛躍的に軽減する、「従来の延長線上にない技術革 新が必要」と指摘しています。昨今、計算機分野では量子コンピューターの研究が実 用化に向けて真剣さを帯びています。計算速度の飛躍とともに、消費電力の削減にも 有効と目されている中で、両面の長所を期待されてのことと窺われます。今号は意図 せず、量子コンピューターに関する項目が多いことが目立ったかと思います。これも 世の動きに連動しているといえば、それまででしょうか。(O)
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■発行:東京大学ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構
├ http://www.nanoquine.iis.u-tokyo.ac.jp/
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