榊裕之先生文化勲章受章祝賀会

令和５年５月吉日

榊　裕之先生文化勲章受章祝賀会のご案内

各位

拝啓　時下ますますご清祥の段、お慶び申し上げます
ご存知の通り、東京大学名誉教授・豊田工業大学名誉学長・奈良国立大学機構理事長の榊　裕之先生が、令和４年度の文化勲章を受章されました。文化勲章は、1937年に創設され、科学技術や芸術など文化の発展や向上にめざましい功績を挙げた者に授与される勲章です。
榊先生は、高電子移動度トランジスタ（HEMT）など２次元電子を用いたトランジスタの動作原理の解明や高性能化の研究を進められるとともに、共鳴トンネル素子の高性能化やダイナミクス解明の研究でも先駆的な貢献をなさいました。さらに、超薄膜面内に人工障壁を導入し電子を面内で量子的に制御することの応用可能性に着眼し、1975-76年に平面超格子素子を提案し、1980年には超高移動度細線トランジスタの提案・解析を行われ、さらに1982年には荒川泰彦博士と共に量子ドットレーザの提案・解析・関連実験を行われました。その後も、量子ドット光検出器の先駆的実証を含め、低次元電子の物性解明や素子応用の研究を展開され、固体物理学と電子工学の前線を開拓されました。
今回の文化勲章は、榊先生の半導体量子ナノ構造における電子物性分野・光電子デバイス分野での卓越した先駆的業績と、現在のエレクトロニクスの基盤技術の発展への多大な貢献に対して授与されたものです。また、榊先生は、現在も、学生や若手研究者の育成に情熱を注がれるとともに、学術文化の醸成機関として大学を一段と高める取り組みを続けておられます。
このたび榊先生が文化勲章を受章されたのを機会に、先生のご業績をたたえ、ゆかりの深い関係者でお祝いを申し上げたく、下記の通り受章祝賀会を企画致しました。皆様、ご多忙とは存じますが、ご来臨頂ければ幸いに存じます。
末筆ながら、皆様のご健勝とご活躍をお祈り申し上げます。

敬具
発起人一同

発起人　　秋山英文、荒川泰彦、今岡春樹、岩本　敏、大野英男、岡部　徹、
小林正治、清水　明、杉山正和、染谷隆夫、高橋琢二、田中雅明、野村政宏、
平川一彦、平本俊郎、藤井輝夫、保立和夫、増田義彦、宮下俊也（５０音順）

－　記　－