【活動】第15回ナノ量子公開セミナーを盛大に開催しました(11月8日)
機構は11月8日(火)に駒場リサーチキャンパス・ENEOSホールで第15回ナノ量子公開セミナーを盛況に開催しました。講師陣に独University of Wurzburg学長も務めるA. Forchel教授、東大生研客員教授も兼務する独Technical University of Munich(TUM) のG. Abstreiter教授がそれぞれ量子ドットナノ共振器、量子ナノワイヤを中心とした形成技術から応用までの最新の研究成果について講演いただきました。著名な講師陣の登場もあり、100名を超える多数の参加があり、盛況を博しました。
[関連報道]
日刊工業新聞(2011.9.23_13面)
【研究】樽茶教授らが電子スピンによる量子もつれ制御に成功(9月23日)
樽茶清悟教授らが電子スピンによる量子もつれ制御に初めて成功しました。微小磁石を用いて2つの半導体量子ドット間において電子スピンの回転操作と2つの電子スピン交換結合操作を組み合わせ、電子スピンとして初めて量子もつれに成功したものです。成果論文がPhysical Review Letters9月30日付オンライン版にHighlight論文の一つとして公開されました。
[論文]
R. Brunner, YS. Shin, T. Obata, M. Pioro-Ladrie`re,4 T. Kubo, K. Yoshida, T. Taniyama, Y. Tokura, and S. Tarucha, "Two-Qubit Gate of Combined Single-Spin Rotation and Interdot Spin Exchange in a Double Quantum Dot", Physical Review Letters Vol. 107, 146801 (2011)
(abstract)
[リンク]
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20110922-2/index.html
[関連報道]
日刊工業新聞(2011.9.23_13面)
日経産業新聞(2011.9.29_11面)
【研究】樽茶教授らが2量子ドット間で単一電子の移送に成功(9月22日)
樽茶清悟教授らが2つの量子ドット間の1次元チャネルを空乏化させた状態で、表面弾性波を加えることにより、単一電子を移送することに成功しました。また量子ドット内のもつれあった2電子のうちの一つを他の量子ドットに移送することにも成功しました。電子スピンを用いた量子情報素子の集積化に向けた技術として注目されました。成果はNature 9月21日付オンライン版に公開されました。
[論文]
S. Hermelin, S. Takada, M. Yamamoto, S. Tarucha, AD. Wieck, L. Saminadayar, C. Bauerle and T. Meunier, "Electrons surfing on a sound wave as a platform for quantum optics with flying", Nature 477,435-438(22 September 2011)doi:10.1038/nature10416
(abstract)
[リンク]
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20110922/index.html
[関連報道]
朝日新聞(2011.9.22_38面)
日経産業新聞(2011.9.22_11面)
日刊工業新聞(2011.9.22_23面)
科学新聞(2011.9.30_4面)
【研究】荒川教授らPECSTが最高伝送密度のチップ間光配線技術を開発(9月19日)
荒川泰彦教授が中心研究者を務める内閣府・最先端研究開発支援プログラム(FIRST)「フォトニクス・エレクトロニクス融合システム基盤技術開発」プロジェクトの集積化技術であるシリコン光配線集積回路を開発しました。光源、変調増幅器、受光器、導波路を13ch集積し、伝送密度で世界最高の3.5Tbps/cm2を達成しました。この高密度規模は現状のボードレベルを1チップに小型化する性能を持ちます。平成25年度にはこの伝送密度を10Tbps/cm2に高める予定です。今回の成果はECOC2011でHighlight論文の一つとして発表されました。
[論文]
Y. Urino, T. Shimizu, M. Okano, N. Hatori, M. Ishizaka, T. Yamamoto, T. Baba, T. Akagawa, S. Akiyama, T. Usuki, D. Okamoto, M. Miura, M. Noguchi, J. Fujikata, D. Shimura, H. Okayama, T. Tsuchizawa, T. Watanabe, K. Yamada, S. Itabashi, E. Saito, T. Nakamura, Y. Arakawa, "First Demonstration of High Density Optical Interconnects Integrated with Lasers, Optical Modulators and Photodetectors on a Single Silicon Substrate", ECOC2011, We.9.LeSaleve.4 (Invited)
[リンク]
http://www.pecst.org/press/press20110919.pdf
[関連報道]
日本経済新聞(2011.9.19_11面)
日刊工業新聞(2011.9.19_10面)
日刊工業新聞(2011.10.5_17面)
【報道】荒川教授らの量子ドット太陽電池研究がNHKなどで報道(8月29日)
荒川泰彦教授、シャープとの共同研究による量子ドット太陽電池研究がNHK総合の「ゆうどきネットワーク」で取り上げられました。高効率が期待されるため、将来、設置面積が少なくて済む将来技術と紹介されました。そのほか、週刊エコノミスト、日経ビジネスウェブ版にも紹介されました。日経ビジネスウェブ版では量子ドット太陽電池の仕組みを詳細に紹介しています。
[関連報道]
NHK総合 ゆうどきネット(2011.8.29)
・週刊エコノミスト(2011.07.26_p32-33)
日経ビジネスウェブ版(2011.08.18)
【研究】山本教授らが初めてホールによる量子ビット生成に成功(8月29日)
山本喜久教授らは初めてホールによる量子ビット生成に成功しました。ピコ秒光パルスにより、完全な単一ホール量子ビット制御を達成したもので、擾乱に強いホール量子ビットが量子暗号通信や量子計算に活用できる道を開きました。成果論文が8月28日付Nature Physics電子版に公開されました。
[論文]
KD. Greve, PL. McMahon, D. Press, TD. Ladd, D. Bisping, C. Schneider, M. Kamp, L. Worschech, S. Hofling, A. Forchel and Y. Yamamoto, "Ultrafast coherent control and suppressed nuclear feedback of a single quantum dot hole qubit", Nature Physics, Published online: 28 August 2011 | doi:10.1038/nphys2078
(abstract)
[関連報道]
日本経済新聞(2011.8.29_11面)
日経産業新聞(2011.9.1_11面)
【研究】樽茶、平川教授らがスピン軌道相互作用の電気的制御に成功(7月24日)
樽茶清悟教授と平川一彦教授らは共同で半導体量子ドット中の電子一定の状態で、スピン軌道相互作用の電気的制御に初めて成功しました。サイドゲート電極により、スピン軌道相互作用を制御する手法と近藤効果を用いてその大きさを正確に計測する着想のもとに実現しました。これによりスピン軌道相互作用を大きくしたり、小さくすることで、それぞれ量子計算を高速に行ったり、量子ビットメモリーに適した状態を振り分けるような理想的な量子素子の形成が可能になります。将来の量子暗号や量子情報処理分野の有力なデバイス実現につながります。この成果はNature Nanotechnology 7月24日付電子版で公開されました。
[論文]
Y. Kanai, RS. Deacon, S. Takahashi, A. Oiwa, K. Yoshida, K. Shibata, K. Hirakawa, Y. Tokura, and S. Tarucha,"Electrically tuned spin-orbit interaction in an InAs self-assembled quantum dot", Nature Nanotechnology Published online:24 JULY 2011 | DOI:10.1038/NNANO.2011.103
[リンク]
http://www.t.u-tokyo.ac.jp/tpage/release/2011/080201.html
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20110725/index.html
[関連報道]
日本経済新聞(2011.7.25_11面)
【研究】荒川教授、シャープの量子ドット太陽電池研究がフジTVで放映(7月3日)
荒川泰彦教授、シャープの量子ドット太陽電池に関する共同研究が7月3日(日)17時30分からのフジTV FNN スーパーニュース WEEKEND SCOPEで取り上げられました。
[関連報道]
フジTV 7月3日(日)放送 SUPERNEWS WEEKEND SCOPE
「太陽光パネル開発最前線 発電効率をどう上げるか」

【研究】五神教授らが反強磁性体中の磁化ベクトルを光で自在に制御(6月21日)
五神真教授らは2つの偏光ねじれ光パルスを当てる新手法により、磁化ベクトルを平面内で自在に制御することに初めて成功しました。反強磁性体NiOに45度の偏光ねじれを持たせた2つの光パルスを当てる新手法により、磁化ベクトルの軌跡を平面内で自在に変化させることを実現しました。従来の光制御法では磁化の1方向の歳差運動しか制御できませんでしたが、新手法により、大容量光ストレージメモリやスピントロにクスなどの応用につながります。成果論文は6月21日(火)付のNature Communicationsに公開されました。
[論文]
N. Kanda, T. Higuchi, H. Shimizu, K. Konishi, K. Yoshioka, and M. Kuwata-Gonokami,"The vectorial control of magnetization by light",Nature Communications 2:362 DOI:10.1038/ncomms1366
(abstract)
[関連報道]
科学新聞(2011.7.1_4面)
・日刊工業新聞(2011.7.21_29面)
【研究】QDレーザなど、200度C超高温動作の量子ドットレーザ開発(5月25日)
QDレーザ、富士通研究所と機構は共同で世界で初めて200度C以上でも動作可能な1.3μm帯量子ドットレーザを開発しました。QDレーザはすでに石油・ガス資源探査などのセンシング応用として、同レーザを出荷していますが、これまでは175度C動作が最高でした。今回、高密度量子ドットの高均一化と多層化を実現し、200度Cで2mW以上の光出力を実現し、220度Cまでのレーザ発振を確認しました。これにより石油・ガス資源探査など、より高温環境における同レーザの応用分野を開拓しました。成果を5月23日から独で開催のCLEO/Europe-EQEC2011」で発表しました。
[リンク]
http://www.qdlaser.com/japanese/index.html
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2011/05/25.html?nw=pr
[関連報道]
マイコミジャーナル(2011.5.25電子版)
日経産業新聞(2011.6.6_11面)
・Optcom7月号(2011.6.15_68-69p)
日刊工業新聞(2011.7.7_20面)
・Laser Focus World Japan7月号(2011.7.11_14p)
【受賞】荒川教授がHeinrich Welker賞を受賞しました(5月22日)
荒川教授が掘将溝家焼蛎諒野で最も権威があるHeinrich Welker賞を受賞しました。授賞理由は「量子ドットレーザおよび関連ナノフォトニックデバイスへの先駆的貢献」で、5月22日から独ベルリンで開催された「第38回化合物半導体シンポジウム(ISCS2011)」で表彰されました。過去の受賞者にはI. Alferov教授、H. Kroemer教授の両ノーベル賞受賞者のほか、日本人では林巖雄博士、赤崎勇教授、榊裕之教授らがいます。
[リンク]
http://conference.vde.com/csw2011/ISCS/Pages/Awards.aspx
【受賞】荒川教授がNick Holonyak.Jr. Awardを受賞しました(5月1日)
 荒川泰彦教授がIEEE OSAの2011年Nick Holonyak.Jr. Awardを5月1日に受賞しました。"LEDの父"と呼ばれるNick Holonyak.Jr.を記念した賞で、過去には半導体ヘテロ構造の発明で2000年ノーベル物理学賞のZhores Ivanovich Alferov氏も受賞しています。荒川教授への授賞は「量子ドットレーザおよび関連ナノフォトニックデバイスに関する先駆的研究」によるものです。
[リンク]
http://www.osa.org/Awards_and_Grants/Awards/Award_Description/nickholonyak/default.aspx
【研究】荒川教授らは量子ドット太陽電池の変換効率の理論限界を75%に塗り替えました(4月25日)
 本機構の荒川泰彦教授は、協働機関であるシャープとの共同研究で、量子ドット太陽電池の変換効率の理論限界に関する研究成果を、25日発行のApplied Physics Lettersに公表しました。量子ドット太陽電池の理論変換効率については1997年にLuqueらが提案して以来、約63%が限界と、長い間、学界でも信じられてきましたが、これを15年ぶりに塗り替えたものです。論文は4月25日発行のApplied Physics Lettersに掲載されました。
[論文]
Tomohiro Nozawa and Yasuhiko Arakawa, Detailed balance limit of the efficiency of multilevel intermediate band solar cells, Appl. Phys. Lett. 98, 171108 (2011); doi:10.1063/1.3583587
(abstract)
[関連報道]
日本経済新聞(2011.4.25_11面)
日刊工業新聞(2010.4.25_22面)
【研究】古澤教授らがシュレディンガーの猫状態光を量子テレポートしました(4月15日)
 古澤明教授らは位相を重ね合わせた、シュレディンガーの猫状態の光パルスを初めて量子テレポーテーションすることに成功しました。量子力学の黎明期に2大パラドックスといわれたシュレディンガーの猫とEPRパラドックスを実験室で同時に実現し、それらを組み合わせて重ねあわせ状態を初めて量子テレポーテーションしたものです。将来の量子通信につながる成果です。論文がScience4月15日号に掲載されました。また同誌ウェブサイトのLive Scienceにも解説記事が掲載されました。
[論文]
N. Lee, H. Benichi, Y. Takeno, S. Takeda, J. Webb, E. Huntington, and A. Furusawa, Teleportation of Non-Classical Wave-Packets of Light, Science 15 April 2011: 330-333.
(abstract)
[関連報道]
日刊工業新聞(2011.4.15_21面)
日本経済新聞(2011.4.18_11面)
東京大学新聞(2011.4.19_1面)
科学新聞(2011.4.29_4面)
【研究】樽茶教授らが単一光子による単一電子スピンを生成・検出しました(4月8日)
 樽茶清悟教授らは単一光子により量子ドット内に単一電子スピンを生成し、それを検出することに成功しました。単一光子から単一電子スピンに量子状態を転写し、それをスピン緩和時間以内に検出することに成功したものです。将来の量子メモリや量子中継につながる成果です。論文がPhysical Review Letters4月8日号に掲載されました。4月18日のPhysics SynopsisにもHighlightとして取り上げられました。
[論文]
A. Pioda, E. Totoki, H. Kiyama, T. Fujita, G. Allison, T. Asayama, A. Oiwa, and S. Tarucha, Single-Shot Detection of Electrons Generated by Individual Photons in a Tunable Lateral Quantum Dot, Phys. Rev. Lett. 106, 146804 (2011).
(abstract)
[関連報道]
電経新聞(2011.4.11_4面)
科学新聞(2011.4.29_4面)
【受賞】山本委嘱教授が第19回大川賞を受賞しました(3月9日)
山本喜久教授(委嘱、国立情報学研究所、スタンフォード大学)が2010年度第19回大川賞を受賞しました。量子光学、量子情報分野における世界的業績を上げ、同分野の飛躍的発展に対する貢献が認められたものです。
[リンク]
http://www.okawa-foundation.or.jp/oka/oka_j/j_2010.htm
【研究】田中教授らが強磁性半導体GaMnAsの基本物性を解明(2月6日)
田中雅明教授らは典型的な強磁性半導体のGaMnAsのフェルミ準位、バンド構造を初めて解明することに成功しました。得られた成果は、一般的に理解されていた同材料のフェルミ準位とバンド構造と大きく異なる知見で、これにより強磁性発現機構の解明やスピントロニクスデバイス応用が活発化されます。成果論文は2月6日付Nature Physics AOP版で公開されました。
[論文]
S. Ohya, K. Takata and M. Tanaka, "Nearly non-magnetic valence band of the ferromagnetic semiconductor GaMnAs", Nature Physics, published online on 6 February, 2011. (DOI 10.1038/NPHYS1905)
[関連報道]
日刊工業新聞(2011.03.03_22面)
東京大学新聞(2011.03.03_1面)
【研究】五神教授、荒川教授らが先端融合共同研究で円偏光発光素子実現(2月4日)
五神真理学系研究科教授、荒川泰彦生産技術研究所教授らの部局を越えた先端融合共同研究により、光フィルタを使うことなく、直接、室温で特定の円偏光発光する素子の開発に成功しました。卍型キラル構造に量子ドット発光層を埋め込んで実現した成果で、円偏光を用いた光エレクトロニクス、スピントロニクス、量子情報分野での応用が期待されます。成果は2月4日付Phys. Rev. Lett.に掲載されました。
[論文]
K. Konishi, M. Nomura, N. Kumagai, S. Iwamoto, Y. Arakawa, MK. Gonokami, "Circularly Polarized Light Emission from Semiconductor Planar Chiral Nanostructure", Physical Review Letters, Vol. 106, 057402(2011)[4 pages]
[関連報道]
日刊工業新聞(2011.02.02_21面)
科学新聞(2011.02.18_2面)
【研究】伊藤特任教授らがシリコン結晶中不純物リンで量子もつれを実現(1月19日)
伊藤公平特任教授(慶大教授)らはシリコン結晶中の不純物リンの原子核スピンと電子スピン間で量子もつれを生成・検出することに成功しました。シリコン半導体による量子コンピューターに結びつく成果として注目されます。成果は1月19日付Nature AOP版に公開されました。
[関連報道]
日刊工業新聞(2011.01.20_24面)
日経産業新聞(2011.01.24_11面)