平川一彦教授、柴田憲治東北工業大学教授らの共同研究グループは、半導体コロイド量子ドット1個を用いた単電子トランジスタ(SET)を作製し、従来困難だったコロイド量子ドット1個の電気伝導の詳細な評価とともに、同SETの室温動作にも初めて成功しました。2023年ノーベル化学賞の対象でもあるコロイド量子ドットは太陽電池などの光電デバイスとしても、近年注目を集めていますが、電気的性質の研究は少なく、解明すべき問題が多く残されていました。共同研究には、大塚朋廣東北大学准教授、サトリア・ビスリ東京農工大学大学院准教授、岩佐義宏理化学研究所創発物性科学研究センターチームリーダー・東京大学教授らも加わり、半導体コロイド量子ドットの光電デバイスへの応用に寄与するだけでなく、新たな量子情報デバイスへの応用展開も期待されます。この成果論文は11月18日付英国科学誌「Nature Communications」に公開されました。
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