田中雅明教授らの研究グループは、非磁性半導体と強磁性半導体からなる二層ヘテロ接合を作製し、非磁性半導体の中で界面の磁気結合による巨大なスピン分裂の観測に成功しました。このスピン分裂のエネルギーは最大で18meVに達し、同研究グループの先行研究報告と比べても4倍以上大きな値となっています。このヘテロ接合をトランジスタ構造に加工し、ゲート電圧を加えることで、非磁性半導体InAs中の電子と強磁性体GaFeSbの磁性との結合強度を増減し、非磁性InAsの電子状態におけるスピン分裂を誘起し、変調できることを実証したもので、次世代のスピントロニクスやトポロジカル量子デバイスへの応用が期待されます。この成果論文は1月15日(英国時間)に英国科学誌「Communications Physics」オンライン版に公開されました。
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