田中雅明教授らの研究グループはトポロジカル・ディラック半金属(TDS)のα-Sn薄膜に集束イオンビームを当てることにより、超伝導体β-Snのナノ構造をα-Sn薄膜面内の任意位置に任意形状かつナノスケールで形成できる新手法を開発しました。これによりTDS α-Sn中のβ-Sn超伝導ナノ細線構造で、磁場を細線方向に印加すると超伝導電流が一方向しか流れない超伝導ダイオード効果を世界で初めて観測しました。新手法は超伝導体/トポロジカル材料からなる高品質ナノ構造を自在に作製でき、さまざまな超伝導回路やエラー耐性が強いトポロジカル量子演算回路を実現する方法として期待されます。この成果論文は、9月30日付英国科学誌「Nature Communications」オンライン版に公開されました。
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