古澤明教授らは日本電信電話(NTT)と共同で60GHzと従来の1000倍以上高速な量子もつれ生成に成功しました。世界で初めてピコ秒スケールのリアルタイムな量子もつれの生成・観測が可能になり、従来のコンピュータを凌駕する数十GHzクロックの量子コンピュータの実現に結びつくなど、超高速光量子技術の新時代が切り開かれました。量子もつれは2つ以上の量子ビット間の特殊な相関を有する量子力学特有の現象であり、量子計算のみならず、量子通信、誤り訂正など多岐にわたる量子技術の根源となるリソースで、その生成速度が重要なパラメータとなります。今回、東大とNTTが共同開発した光パラメトリックス増幅器(OPA)を用いて、60GHzという世界最高速度の光量子もつれの生成及びリアルタイムな測定を実現したことにより、すべての量子技術の根源である量子もつれが高速かつ量子情報処理に完全に応用可能な形式で利用可能となりました。この成果論文は1月29日付Nature Photonicsオンライン版に公開されました。
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