野村政宏教授らは遺伝的アルゴリズムを利用して、フォノニック結晶を自動的に設計する方法を開発しました。最適化したい弾性波特性を決定し、アルゴリズムに入力すると、その特性を最大化する構造パラメーターを自動的に見つけ出します。このアルゴリズムは、人間が想像しえる範囲よりもはるかに広い範囲を探索して最適形状を見出すため、より高性能なフォノニック結晶構造を設計できます。実際に異方性をもった弾性波制御構造の設計を目的に、2次元フォノニックナノ構造を最適化し、その設計に基づいて作成したシリコン薄膜でその設計通りの高い異方性を観測できました。この設計手法は高感度センシングや弾性波素子はもちろん、将来的には量子科学分野にも応用が期待されます。この成果論文はACS Nanoオンライン版に公開されました。
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