町田友樹教授らの共同研究グループは、シート状の原子層2枚を特定の角度に向きをずらして重ねると、一方向に縞模様をもつ1次元モアレ超格子構造を形成できることを発見しました。2テルル化タングステン(WTe2)の原子層2枚を、それぞれの結晶方位にツイスト角をつけて重ね合わせると、特定のツイスト角で配列パターンの変化が1次元的になることを見出したものです。従来、カーボンナノチューブなどの1次元物質は低次元特有の現象を示しますが、その特性を残したまま、大面積化することは困難でしたが、今回、ナノチューブよりも面積の大きな2次元の原子層物質を用いて1次元構造を作製でき、異方性の高い新規物性研究やデバイス応用に向けた新しいプラットフォームとして期待されます。この研究は北陸先端科学技術大学、大阪大学の各研究グループとの共同研究による成果で、成果論文が3月27日付のACS Nanoに掲載されました。
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