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1【iNOW2015】●8月3日いよいよ開幕! 初日に天野浩先生特別講演など
2【講演会報告】●幅広い参加で盛り上がった霜田光一先生特別講演会
3【受賞情報】●伊藤、田中両先生が第9回(2015年度)応物フェロー表彰に
4【メディア情報】●機構関係者に関する掲載記事を紹介します
5【周辺情報】●光電子融合研究センター第4回WSを7月21日に開催しました
6【会議紹介】●関連会議・行事を紹介します
7【掲載論文】●機構メンバーの発表論文の一部を紹介します
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☆★☆記事内容★☆★
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1【iNOW2015】●8月3日いよいよ開幕! 初日に天野浩先生特別講演など
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★東京大学ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構(機構長荒川泰彦教授)主催など
による「International Nano- Optoelectronics Workshop 2015(iNOW2015)」が8月3
日(月)から5日間の日程でいよいよ開幕します。ナノ科学・材料に基づいたオプト
エレクトロニクス分野の若手研究者、学生向けのサマースクールで、初日の3日午後
に行われるノーベル物理学賞の天野浩名古屋大学教授のノーベル特別講演をはじめ、
内外の著名な研究者によるチュートリアル講演のほか、若手・学生によるポスター
セッションなど、多彩なメニューが予定されています。
主催の当機構のほか、共催として東京大学生産技術研究所、東京工業大学量子ナノ
エレクトロニクス研究センター、同フォトニクス集積システム研究センター、後援と
してIEEE Photonics Society Japan Chapterの各団体がサポートしています。会場は
東京大学・駒場リサーチキャンパス(8月3、4、7日)、東京大学本郷キャンパス(8
月5日)、東京工業大学大岡山キャンパス(8月6日)と3カ所で開催されます。
iNOW2015が開催される今年は国際光年にあたり、内外から著名なチュートリアル講
演者多数の出席も予定されています。会期中120名を超える内外の研究者・学生が参
加し、うち半数以上は海外からの参加者で占められ、ナノフォトニクス分野の最先端
トピックスについて討論すると同時に多彩な行事に参加します。
↓↓↓詳しくは↓↓↓
http://www.inow.iis.u-tokyo.ac.jp/
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2【講演会報告】●幅広い参加で盛り上がった霜田先生特別講演会
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★7月22日(水)に東京大学駒場キャンパス・ENEOSホールで霜田光一先生による特別
講演会が盛況理に開催されました。機構主催の第22回ナノ量子情報エレクトロニクス
セミナーの一環として開かれたものですが、タイトルが「レーザー発明の真相は」と
題し、レーザー開発の草分けである霜田先生ご自身による講演とあって、機構外から
の出席者も幅広く参加し、当時の真相に迫る講演に耳を傾けました。
レーザー開発が繰り広げられた5、60年代の文献情報の交流状況の話を交えなが
ら、1次文献情報を整理しながら、さながらレーザー開発史を紐解くような講演でし
た。とくに固体ルビーレーザー発振に成功したといわれるセオドア・H・メイマンの
論文について、1次文献に基づきながら、詳細な解説がありました。レーザー発振1番
乗りに疑問を呈しながら、「当時、レーザー研究者は連続発振にこだわっていたが、
メイマンはパルス発振に着目していたのでは。そこに先見の明があった」と締めくく
りました。
また会場に参加していた末松安晴元東工大学長らからもコメントが寄せられ、「霜
田先生のお話には1番最初に実験した人の苦労話が良く表れていたかと思います。最
初にやった人は、後から見ると不完全なように見えるが、後から続くフォローアップ
も重要。不完全でも勇気をもってやる必要を感じた」などとしました。
「南部陽一郎先生とは同期」という霜田先生は1920年10月生まれ。予定の講演時間
を大幅に超過しながら、1950−60年代の過熱気味であったレーザー開発史の生情報を
熱く語る姿勢には心打たれるものがありました。
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3【受賞情報】●伊藤、田中両教授が第9回(2015年度)応物フェロー表彰に
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★伊藤公平教授(慶応大学)、田中雅明教授が第9回(2015年度)応用物理学会フェ
ローに表彰されます。応用物理学会が7月13日(月)に公表したもので、伊藤教授は
「半導体同位体工学の創成と推進」、田中教授は「半導体スピントロニクス材料とデ
バイスの研究」がそれぞれ評価されての表彰です。授賞式は9月13日(日)から名古
屋国際会議場で開催される2015年応用物理学会秋季学術講演会で行われる予定です。
↓↓↓詳しくは↓↓↓
https://www.jsap.or.jp/activities/award/fellow/fellow_09.html
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4【Media情報】●機構関係者に関する掲載情報を紹介します
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《前94号に続く》★荒川泰彦教授らによる世界最小の量子ドットレーザの室温動作に
成功した研究の続報がありました。直径290nmのナノワイヤ中に量子ドットを50層積
層したナノワイヤ量子ドットレーザを開発し、単一ナノワイヤ量子ドットレーザの室
温動作に成功した成果です。論文がNature Photonics 6月29日付(英国時間)AOP版
に公開されたものです。
◎日経産業新聞 7月 7日付 8面 最小の半導体レーザー
東大、太さ鉛筆の2万5000分の1
◎科学新聞 7月10日付 4面 世界最小量子ドットレーザ
東大グループ開発 室温動作に成功
結晶成長を精密に制御 技術確立
◎Optcom 8月号 7月15日付pp10 東大、世界最小量子ドットレーザの
室温動作に成功
◎電子デバイス産業新聞 7月16日付 3面 東京大学 世界最小の量子ドットLD
室温動作に成功
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★中村泰信教授らの約1mmサイズの目に見える磁石(YIG球)と超伝導量子ビットのコ
ヒーレントな結合に初めて成功した成果が報道されました。YIGで生成した磁化揺ら
ぎの量子であるマグノンをマイクロ波共振器中でコヒーレントに結合することを初め
て確認し、さらにそのマイクロ波共振器中にYIGマグノンと、35mm離れて配置した超
伝導量子ビットとを、マイクロ波を介してコヒーレントな結合に初めて成功したもの
です。マグノンは光の偏光に干渉するため、将来、超伝導量子ビットと光との情報の
受け渡しなどに応用が期待されます。成果は7月9日(木)(米国東部時間)付の
Science電子版(Express)に先行公開され、7月24日号(Vol.349 No.6246 pp.405)
に掲載されました。
◎マイナビニュース 7月10日 東大、ミリメートルサイズの磁石が
量子力学的に振る舞うことを発見
http://news.mynavi.jp/news/2015/07/10/500/
◎ウーマンエキサイト 7月10日 東大、ミリメートルサイズの磁石が
量子力学的に振る舞うことを発見
http://woman.excite.co.jp/News/column/Cobs_235729.html
◎ライブドア 7月10日 東大、ミリメートルサイズの磁石が
量子力学的に振る舞うことを発見
http://news.livedoor.com/article/detail/10333337/
◎日本のニュース 7月10日 東大、ミリメートルサイズの磁石が
量子力学的に振る舞うことを発見New
http://www.jp001.net/news-547952.html
◎EE Times 7月13日 量子インタフェースや
量子中継器への応用に期待:
超伝導量子ビットと直径1mm磁石のコヒーレントな結合に成功
http://eetimes.jp/ee/articles/1507/13/news090.html
◎日経産業新聞 7月30日付 8面 超電導素子と磁性体の球
東大が量子的に接続
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5【周辺情報】●光電子融合研究センター第4回WSを7月21日に開催しました
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★7月21日(火)に生産技術研究所附属光電子融合研究センター(CPEC)の第4 回
ワークショップが生産技術研究所大会議室で開催されました。今回はCPEC連携メン
バーの研究室所属の学生などの報告が10件あり、異分野研究によるフレッシュな報告
をもとに、熱心に討論されました。
↓↓↓詳しくは↓↓↓
http://cpec.iis.u-tokyo.ac.jp/workshop.html
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6【会議紹介】●関連会議・行事を紹介します
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★10月4日(日)−8日(木)「International Symposium on Optical Memory 2015 (ISOM ’15)」(@Toyama International Conference Center, Toyama, Japan)
http://www.isom.jp/
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★10月7日(水)−10日(土)「CEATEC JAPAN 2015」(@幕張メッセ 千葉市美浜区
中瀬)
http://www.ceatec.com/ja/application/
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★12月7日(月)−9日(水)「2015 IEEE International Electron Devices Meeting (IEDM 2015)」(@Washington Hilton 1919 Connecticut Ave., NW Washington, DC USA)
http://www.his.com/~iedm/
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7【掲載論文】●機構関係者の論文情報を紹介します(末尾にリスト)
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■【編集後記】厳しい暑さが続き、暑中お見舞い申し上げます。個人的なことで大変
恐縮しますが、先日の霜田先生の特別講演「レーザー発明の真相は」を聞いて、1999
年当時に霜田先生らに取材して、20世紀の発明・発見の1つとして「レーザー」を取
り上げ、「ドラマチックな開発競争」を書いた記憶を思い出しました。先日の講演で
もメイマンが米物理学会誌にrejectされた要因を推測されていました。霜田先生によ
ると、当時、レーザー関連論文が殺到し、学会誌がレーザー分野の投稿をある程度制
限していたことも1つではないかと指摘されていました。現代では、あり得そうにな
い要素と思いますが、時代状況が“人工光”に目が向き、熾烈な開発競争を繰り広げ
ていた側面を改めて感じさせます。(O)
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■発行:東京大学ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構
├ http://www.nanoquine.iis.u-tokyo.ac.jp/
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7【掲載論文】●機構関係者の論文情報を紹介します
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★S. Mukherjee, U. Givan, S. Senz, A. Bergeron, S. Francoeur, M. de la Mata, J. Arbiol, T. Sekiguchi, KM. Itoh, D. Isheim, DN. Seidman, O. Moutanabbir,
“Phonon Engineering in Isotopically Disordered Silicon Nanowires”
NANO LETTERS Vol.15 Iss.6 3885-3893 DOI: 10.1021/acs.nanolett.5b00708 Published: JUN 2015
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★K. Galatsis, P. Gargini, T. Hiramoto, D. Beernaert, R. DeKeersmaecker, J. Pelka, L. Pfitzner,
“Nanoelectronics Research Gaps and Recommendations A Report from the International Planning Working Group on Nanoelectronics (IPWGN)”
IEEE TECHNOLOGY AND SOCIETY MAGAZINE Vol.34 Iss.2 21-30 SI DOI: 10.1109/MTS. 2015.2425811 Published: JUN 2015
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★H. Terada, S. Ohya, M. Tanaka,
“Intrinsic magneto-optical spectra of GaMnAs”
APPLIED PHYSICS LETTERS Vol.106 Iss.22 222406 DOI: 10.1063/1.4922218 Published: JUN 1 2015
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★R. Moriya, T. Yamaguchi, Y. Inoue, Y. Sata, S. Morikawa, S. Masubuchi, T. Machida,
“Influence of the density of states of graphene on the transport properties of graphene/MoS2/metal vertical field-effect transistors”
APPLIED PHYSICS LETTERS Vol.106 Iss.22 223103 DOI: 10.1063/1.4921920 Published: JUN 1 2015
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★A. Ozawa, ZG. Zhao, M. Kuwata-Gonokami, Y. Kobayashi,
“High average power coherent vuv generation at 10 MHz repetition frequency by intracavity high harmonic generation”
OPTICS EXPRESS Vol.23 Iss.12 15107-15118 DOI: 10.1364/OE.23.015107 Published: JUN 15 2015
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★HZ. Song, K. Takemoto, T. Miyazawa, M. Takatsu, S. Iwamoto, M. Ekawa, T. Yamamoto, Y. Arakawa,
“High quality-factor Si/SiO2-InP hybrid micropillar cavities with submicrometer diameter for 1.55-mu m telecommunication band”
OPTICS EXPRESS Vol.23 Iss.12 16264-16272 DOI: 10.1364/OE.23.016264 Published: JUN 15 2015
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★T. Inoue, M. De Zoysa, T. Asano, S. Noda,
“Electrical tuning of emissivity and linewidth of thermal emission spectra”
PHYSICAL REVIEW B Vol.91 Iss.23 235316 DOI: 10.1103/PhysRevB.91.235316 Published: JUN 18 2015
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★A. Truong, AO. Watanabe, PA. Mortemousque, K. Ando, T. Sato, T. Taniyama, KM. Itoh,
“Interfacial spin-glass-like state in Mn5Ge3 single crystalline films grown on germanium substrates”
PHYSICAL REVIEW B Vol.91 Iss.21 214425 DOI: 10.1103/PhysRevB.91.214425 Published: JUN 22 2015
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★N. Matsuhisa, M. Kaltenbrunner, T. Yokota, H. Jinno, K. Kuribara, T. Sekitani, T. Someya,
“Printable elastic conductors with a high conductivity for electronic textile applications”
NATURE COMMUNICATIONS Vol.6 7461 DOI: 10.1038/ncomms8461 Published: JUN 2015
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★Y. Tabuchi, S. Ishino, A. Noguchi, T. Ishikawa, R. Yamazaki, K. Usami, and Y. Nakamura
“Coherent coupling between a ferromagnetic magnon and a superconducting qubit”
SCIENCE Vol.349 No.6246 pp.405-408 DOI:10.1126/science.aaa3693 Published online July 9 2015
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★ZL. Han, K. Kohno, H. Fujita, K. Hirakawa, H. Toshiyoshi,
“Tunable terahertz filter and modulator based on electrostatic MEMS reconfigurable SRR array”
IEEE JOURNAL OF SELECTED TOPICS IN QUANTUM ELECTRONICS Vol.21 Iss.4 2700809 DOI: 10.1109/JSTQE.2014.2378591 Published: JUL-AUG 2015
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