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1【最終講義】●荒川機構長の最終講義が3月19日に駒場で開催されます
2【周辺動向】●2月7日に光協会・PETRA主催のシンポジウムが開かれました
3【受賞情報】●菅原社長ら3氏が光協会・櫻井記念賞、樽茶先生に応物業績賞
4【メディア情報】●機構関係者に関する掲載記事を紹介します
5【会議紹介】●関連会議・行事を紹介します
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☆★☆記事内容★☆★
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1【最終講義】●荒川機構長の最終講義が3月19日に駒場で開催されます
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★当機構機構長の荒川泰彦教授が今年度末で定年退職を迎えられます。それを記念し
て3月19日(月)15時より駒場リサーチキャンパス・コンベンションホール(An棟2
階)で、「量子ドットとともに~38年の研究を振り返る~」と題して最終講義が開か
れます。皆様の奮ってのご参加をお待ちしております。

 荒川教授は1980年に東京大学に奉職以来、生産技術研究所、先端科学技術研究セン
ター、工学系研究科、理学系研究科において38年間の長きに渡って教育、研究に携
わってこられました。また2002年からナノエレクトロニクス連携研究センター長、
2006年からはナノ量子情報エレクトロニクス研究機構長を、それぞれ発足とともに務
めてこられ、大学における学術の発展と産学連携による産業技術の創出に努めてこら
れました。

 当日の最終講義では、東京大学奉職後間もなく提案し、産学連携で実用化に導いて
こられた量子ドット研究の今日までの足跡と今後について、貴重な講演が拝聴できる
ものと期待されます。

 なお、最終講義終了後、同ホールホワイエにおいて、懇談会を開催いたします。最
終講義および懇談会への参加希望者は3月9日(金)までに、下記URLからお申込み登
録をお願い致します。

↓↓↓(申し込み登録フォーム)↓↓↓
http://www.nanoquine.iis.u-tokyo.ac.jp/lastlecture/

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2【周辺動向】●2月7日に光協会・PETRA主催のシンポジウムが開かれました
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★2月7日(水)に東京・新宿のリーガロイヤルホテル東京で光産業技術振興協会
(OITDA)と光電子融合基盤技術研究所(PETRA)主催による「平成29年度光産業技術
シンポジウム」が開催されました。“AI・I o T時代を支えるフォトニクス技術」を
テーマに、最先端のスーパーコンピューターに関する基調講演のほか、AIの産業化動
向、I o Tにまつわる標準化動向、AI・I o T時代の基盤としての光技術戦略、アイ
オーコア(株)による市場戦略、CPU間光インターコネクトに向けた小型・大容量光
伝送技術などについて講演があり、約600名収容の大ホールが満席になるほどの盛況
を見せました。

 シンポジウムは毎年開催され、今回が37回目。開会挨拶に立った小谷泰久OITDA副
理事長兼専務理事は「NEDOの超低消費電力型光エレクトロニクス実装システム技術プ
ロジェクトを推進するPETRAと今日のシンポをともに開催。同プロは29年度で第2期を
終了、新会社も発足した。最後には3期の目標とする実装技術についても講演され
る」と開催趣旨を述べました。来賓あいさつにたった成田達治経済産業省商務情報政
策局情報産業課長からは「光技術は日本がリードしていける強い分野。政策的にも新
しい予算措置が検討されている」と強い励ましの言葉をいただきました。

 松岡聡東京工業大学教授による基調講演はタイトル「AIを指向したスーパーコン
ピュータTSUBAME3およびABCIと光技術への期待」が示すようにスパコンの最先端開発
の世界的現状とTSUBAME3の位置そして、産業技術総合研究所(AIST)の進めるABCIに
ついて主に述べ、光技術への期待として、将来半導体の微細化技術が飽和した時に光
技術が一気に表舞台に登場してくると期待を込めました。

 招待講演では、グーグルの佐藤一憲Staff Development Advocateが「Googleがめざ
す誰もが使える機械学習プラットフォーム」と題して、スマホを活用した機械学習に
よる農産物集荷選別システムなど、ユニークな機械学習システムなどを紹介。木下泰
三新世代I o T/M2Mコンソーシアム理事が「トリリオンI o T、エッジコンピュータ、
標準化先端動向」について。竹中充東京大学准教授がOITDAの光技術策定専門委員会
がまとめたH29年度「AI・I o T時代の基盤としての光技術戦略」について報告しまし
た。

 また昨年4月にPETRAからカーブアウトしたアイオーコア(株)の藤田友之代表取締
役社長が「超小型シリフォトトランシーバ-光I/Oコアが切り拓く光新市場」と題し
て、アイオーコア社設立の報告とともに小型光トランシーバ市場の見通しとアイオー
コア社が目指す新技術戦略について報告がありました。次いでPETRAの関口茂昭氏が
「超低消費電力型光エレクトロニクス実装システム技術開発~CPU間光インターコネ
クトに向けた小型・大容量光伝送」と題して、3期の開発目標となっているCPU間光イ
ンターコネクト技術について目標等を明らかにしました。

 シンポジウム終了後引き続き、OITDAの創立者の一人である櫻井健二郎氏を記念し
た「第33回櫻井健二郎氏記念賞」の表彰式が行われ、今回、受賞に輝いた「半導体リ
ソグラフィー高出力ArFエキシマレーザの研究開発」グループ4氏、および「高温度
特性半導体量子ドットレーザの開発及び実用化」グループ3氏に、同賞審査委員長の
荒川泰彦東京大学教授から賞状・賞金・メダルがそれぞれ授与されました。

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3【受賞情報】●菅原社長ら3氏が光協会・櫻井賞を、樽茶先生に応物業績賞
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★QDレーザの菅原充社長、武政敬三執行役員レーザーデバイス事業部長、西研一同事
業部担当部長が2月7日(水)に光産業技術振興協会(OITDA)の第33回(2017年度)
櫻井健二郎氏記念賞を受賞しました。授賞理由は「高温度特性半導体量子ドットレー
ザの開発および実用化」です。

↓↓↓(詳しくは)↓↓↓
http://oitda.or.jp/main/sakurai/sakurailist-j.html
◎科学新聞    2月16日付 2面 櫻井健二郎氏記念賞決定
                高出力ArFエキシマレーザ実用化など2件

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★樽茶清悟教授(工学系研究科)が第18回応用物理学会業績賞(研究業績)を受賞す
ることが2月5日(月)に応用物理学会から公表されました。授賞理由は「人工原子分
子による量子情報エレクトロニクス」で、授賞式が3月17日に東京・新宿の早稲田大
学で開幕する第65回応用物理学会春季学術講演会で行われます。なお、応用物理学会
誌「応用物理 Vol.87 No.2」の総合報告で樽茶先生著による「量子ドットを用いた
量子情報デバイス」が掲載されています。

↓↓↓(詳しくは)↓↓↓
https://www.jsap.or.jp/outstanding-achievement-award/recipients/recipients18

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4【メディア情報】●機構関係者に関する掲載記事を紹介します
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★宇佐見康二准教授(先端科学技術研究センター)、中村泰信教授(同)らが京都大
学の武田和行准教授ら国際共同研究グループと共同で、光による核磁気共鳴(NMR)
の新しい検出法を開発・実証した成果が報道されました。電気・機械振動子・光のハ
イブリッド量子技術を用いて、薄膜機械振動子を介したNMR信号の光検出に初めて成
功したもので、化学分析・MRI診断の高感度化に寄与すると期待されています。成果
論文が2月1日付米国科学誌「Optica」に掲載されました。

↓↓↓(プレスリリース)↓↓↓
http://www.rcast.u-tokyo.ac.jp/pressrelease/pdf/300202release_rcast.pdf
◎日刊工業新聞  2月 2日付21面 レーザー光でNMR検出
                分析装置高感度化 京大・東大が新技術
https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00460427
◎マイナビニュース 2月2日付 化学分析やMRI診断の高感度化に期待 – 東大
https://news.mynavi.jp/article/20180202-579920/
◎Laser Focus World Japan 2月6日付
              ハイブリッド量子技術による核磁気共鳴のレーザ光検出
http://ex-press.jp/lfwj/lfwj-news/lfwj-science-research/22677/

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★今井浩教授(情報理工学系研究科)の組み合わせ最適化問題についてのコメント
が、日本経済新聞の日曜版サイエンス面で紹介されています。量子コンピューターの
研究開発が熱を帯びている背景として、「組み合わせ最適化問題」への計算ニーズが
高まっており、その最適化問題の事例紹介とそれらの計算機開発状況などが紹介され
ています。

◎日本経済新聞  2月18日付 8面 最適化問題 早く解くには
                量子コンピューター改良進む

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★染谷隆夫教授(工学系研究科)らが大日本印刷と共同で薄型で伸縮自在なスキンディ
スプレーを開発した成果が報道されました。マイクロLEDを伸縮性配線とともにゴム
シートにアレイ状に実装し、皮膚にフィットする伸縮性スキンディスプレーを開発し
たものです。表示例としてスキンセンサーで計測した心電波形を実際に動画表示させ
ました。この成果は2月17日(土)にアメリカ科学振興協会(AAAS)年次大会で発表さ
れました。

↓↓↓(プレスリリース)↓↓↓
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20180218/
◎東奥日報    2月18日付20面 LED画面、体にペタリ
                東大など開発 医療への応用目指す
◎下野新聞    2月18日付 8面 東大のチーム 伸びるディスプレー開発
◎沖縄タイムス  2月18日付 8面 体に貼るディスプレー開発
◎NHK      2月19日    肌に直接貼る薄型ディスプレー開発
◎日本経済新聞  2月19日付9面  肌に貼り付け動画表示
                東大など 伸縮自在ディスプレー
◎共同ニュース  2月19日    体に貼るディスプレー開発
                ファッション、医療に応用
https://this.kiji.is/337640057639093345?c=113147194022725109
◎時事ニュース  2月19日    肌に貼るディスプレー開発=
                伸縮しても断線せず-東大など
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018021800051&g=soc
◎中日新聞    2月19日付28面 ピタリピカリ LED 東大チーム開発
◎四国新聞    2月19日付 2面 体に貼るディスプレー 東大教授ら開発
                ファッション、医療に応用
◎神戸新聞    2月19日付26面 体に貼るディスプレー開発
                医療関係などに応用目指す
◎Fuji Sankei Business i. 2月19日付3面 体に貼るディスプレー開発
                東大 ファッション、医療に応用目指す
◎化学工業日報  2月19日付 1面 東大‐大日本印刷、肌に貼るディスプレイ開発、
                 3年後めどに実用化
◎朝日新聞    2月19日夕 2面 伸び縮み、体に貼れる心電図
                東大などのチーム開発
◎京都新聞    2月19日夕 8面 体に貼るディスプレー 東大教授らチーム開発
                ファッション、医療に応用
◎佐賀新聞    2月20日付 2面 ディスプレー 体に「直貼り」
                東京大チーム開発
◎日刊工業新聞  2月20日付25面 皮膚に貼れて伸縮自在 東大と大日印
                スキンディスプレー開発
◎読売新聞    2月22日夕 9面 科学 トピックス
                ディスプレー 皮膚にペタリ
                厚さ1ミリ LEDで生体データ表示
◎科学新聞    2月23日付 2面 伸縮性スキンディスプレイ開発
                東大 DNP 心電波形など動画表示
◎産経新聞    2月26日付18面 科学 体に貼るLEDディスプレーを東大が開発
                ファッションや医療に

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★機構と共同開発を進めてきたNECの量子ドット赤外センサーがウェブ誌OPTRONICSで
紹介されています。
◎OPTRONICS  2月20日 NEC,量子ドットを用いた赤外線センサーを開発
http://www.optronics-media.com/news/20180220/50104/

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5【会議紹介】●関連会議・行事を紹介します
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★6月4日(月)-6日(水)「Optical Interconnects Conference 2018」(@Hilton
Santa Fe Historic Plaza, Santa Fe, New Mexico)
https://ieee-oi.org/

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★6月18日(月)-22日(金)「2018 Symposia on VLSI Technology and Circuits」
(Hilton Hawaiian Village, Honolulu, HI)
http://vlsisymposium.org/

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★6月26日(火)-29日(金)「The 8th edition of the largest European
Conference and Exhibition Graphene and 2D Materials(Graphene 2018) 」(@
Dresden, Germany)
http://www.grapheneconf.com/2018/index.php

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■【編集後記】急に気温が春めいてきました。このところ、新聞、テレビも含め、冬
季五輪一色に塗られ、他のニュースは後景に追いやられている感がありました。染谷
先生の成果発表がちょうど、五輪の最中にあったにもかかわらず、多くの媒体に取り
上げられました。奇跡的と思える状況です。もちろん、他も含めいろいろ発表はあっ
たかと思います。窮屈な紙面構成の中で結果的にその中で掲載されるかどうかは、他
との競争になるのも例外ではないでしょう。まるで五輪最中の“五輪”という状況で
しょうか。(O)
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■発行:東京大学ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構
├ http://www.nanoquine.iis.u-tokyo.ac.jp/
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